[go: up one dir, main page]

Creator's Blog,record of the designer's thinking

研究者の頭とクリエイターの感性で、書き、描き、撮り、制作しています

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

PEN LIFE1594. 小説:小樽の翆14. 女子レスリングの晃子さん

最近、フィールドワークから帰ったときは、翆の店の閉店間際に立ち寄ることが多い。雪の通りを、プロレス興業の宣伝カーカーが「新日本プロレスの・・・・本日開催いーーっ!」と静かな街を振るわせてゆく。 ・・・ 翆「私のナース友達の晃子さん。すごい体…

PEN LIFE1593.  小説:小樽の翆13. マサヒロ君

小樽の駅で積丹行きのバスを待っていたら、マサヒロ君が美術研究所に向かって歩いて行くのがみえた。どうしようかなと思っていると、向こうも私に気がついた。 「ああっ、あのときのオジサンで・す・か!」 特に返す言葉もなく、オッス!、と挨拶した。ふと、…

PEN LIFE1592.  小説:小樽の緑12.  朝里川温泉

朝里川温泉は、北海道らしいといえばそのとおりで建物が点在しているから、街並みが続き温泉地の空気が漂うといった景観ではない。なにしろ目の前がスキー場だ。小樽から路線バスで20分一寸、冬のレジャーとしては近くて便利なところだ。 翠を連れて雪が積…

PEN LIFE1591.  小説:小樽の翆11. オキシトシンが分泌されるタイミング

夕べは翆と激しく燃えたから、そのまま布団から手足を出して寝ていた。その寒さで眼が覚めた。二重窓から通りを見下ろすと、ニット帽にダウンジャケットを着てブーツをはいた小学生達が学校に行く。翆は隣で寝息をたてている。 ・・・ 珈琲をついでいたら、…

PEN LIFE1590. 小説:小樽の翆10. 大物の芸術家!!

さて小樽の画材屋じゃペンぐらいしか手に入らない。しかし画材屋がないのに額縁屋があるというのは、わからんなぁー。絵を描かなきゃ、額縁も売れんでしょうがぁー、と思うのは私だけか。 やはり札幌の東急ハンズか。吹雪の中で機能しているのはJRぐらいか…

PEN LIFE1589. 小説:小樽の翆9. にわかソロバンの話

朝遅く眼が覚めた。夕べ激しいセックスをしたというのに、翆はお店の支度ででかけていた。まったく女の体はどうなっているんだろう。こちらは腰が抜けている。 琥珀の館という意味ありげな名前の珈琲屋で調達したマメをひきながら雪のなかに沈んでる街に眼…

PNE LIFE1588. 小説:小樽の翆8. 一寸枕物語

外は吹雪いているから街の灯りも霞んでいる。気温は零下だ。木賃アパートの部屋はストーブがついている。翆が布団を敷いている。 かわゆい枕じゃん。 翆「一寸遊郭風で遊んでみた、冷たい景色ばかりだから赤い色に憧れるのかな?・・・」 はよ!、お布団、ゆ…

PEN LIFE1587.  小説:小樽の翆7. ユウコさん

中国からの寒気団が南下したり低気圧が通過したりで小樽の街は、毎日吹雪いている。今日も積丹半島まで撮影に出かけて、帰りに翆の店に立ち寄った。こんな天気じゃお客も来ないよと店は閑散としていた。 翆「大分前の話だけど、私が通っているスポーツ教室…

NIKON FREAK431. いつもの街がいつものようにそこにある

今日は、リアルなブログで・・・ 1日中パソコンの画面を見ていると、やはり遠景をみないと眼に悪いだろう。そこで近所の散歩に出かける。近所だから、あまり代わり映えがしない。あたりまえか・・・。それでも、少し光が違うと異なって見えるのではないかと…

PEN LIFE1586.  小説:小樽の翆6. 昔プロポーズされた話・・・

小樽は一時吹雪が収まっている。翆のカフェにでかけた。 翆は、夜定期的に小樽市内のスポーツクラブでエアロビクスとストレッチをしている。なにしろ高校3年で出産を経験しているから、その後部活で体力を回復し、やめたら豚だとぐうたらなパパから脅されて…

PEN LIFE1585. 小説:小樽の翆5. 結婚式にゆくんだってさ!

翆の木賃アパートのカーテンの隙間から陽が射してきたので眼が覚めた。今日は小樽も少し空の青い部分がみえる。 男の勝手な目線だけど、セックスした後の女は、一皮むけたように、あるいはつきものが落ちたように少しだけはつらつとしているようにみえる。…

PEN LIFE1584. 二度と訪れる機会のない街

大学へ新幹線通勤していた頃、まれに関ヶ原が雪の時があった。それも岐阜へ降りてくるとカラッと空がすんでいる。ならば今日は岐阜羽島で下車し、名鉄羽島線で岐阜市を経由して大学へ行こうと考えた。講義も会議もない1日だし、本の原稿も校了したので急ぎ…

PEN LIFE1583. 小説:小樽の翆4. 子育て・・・

さて、吹雪いている小樽の翆のカフェでの会話の続き。 つまりマサヒロ君の育児を全部親任せにしたんだ。それって不案はなかった? 翆「当時、それしか選択肢がなかったから。でも親は経験者だし、時間が経つと親たちも孫だ!、といって楽しんでいたよ。今のサ…

PEN LIFE1582. 小説:小樽の翆3. よくある話!?

雪の降り続く小樽、翆が雇われマスターをしている古いたたずまいのカフェにゆく・・・ カウンターに二十歳ぐらいの先客がいた・・・、 地味な格好で真面目そうな空気は、俺、苦手。でも椅子に大きな画板がたてかけてある。もしかしてうちとご同業?。 そうし…

PEN LIFE1581. 熱海再訪

熱海は、昔からの温泉保養地であったが特に風光明媚というわけではない。だが急傾斜地の多い土地でありアップダウンが続き、静かな屋敷と民家が連なり、そこへマンショが建ち並び、少し面白い人工的なタウンスケープをつくりだしている。 それに熱海は洪積層…

PEN LIFE1580. 小説:小樽の翆2. 堀越庸夫、宮本常一、今和次郎

トップ画像は、1月10日のブログで書いた妄想の小樽の翆のイメージかな。翆は姉さん気質だし、僕が湯冷めしそうになると身体で暖めてくれるというぐらいの即物的行動だから元は他県の公立病院に勤めていたナースだった。2番目の画像は翆のアパートイメージ。…

ZEISSの空気68. 機材論or技術論!

最近、使用頻度が高く、大変小さく、軽く、リーズナブル(ボディ¥39,000)のSONYα6000を携えて街を徘徊している事が多い。撮影画像は、photoshopで修正しブログ画像としている。 これだけ多用していると、新たにα6600ボディと小さな長焦点レンズのセットを加…

PEN LIFE1579. 夢

先日夢をみていた。 D社という大手広告代理店の若い社員がやってきて、「これから相談する時間を設けて頂きたい」。 実際にD社とは、過去に一緒に仕事をしたことがあるが、夢に登場した若い社員は初対面だ。 それも私の実家がある東京神楽坂での立ち話なの…

EOSな日221. オキシトシン

昨日のブログで家族は、生殖・生育システムと書いた。いや、うちはそんな即物的ではなく、チャンと夫婦、子供、ともども家族の愛情がある、と反論が登場するだろう。それは否定しないが、でもそんな情緒的な話だけかい?、ほかになんか共有とか共感の経験は…

EOSな日220. 大切な経験

今年の1月10日のブログで小樽妄想旅行を書いた。妄想としたのにはわけがある。今積丹半島の集落に出かけても、そんな雪国らしい風景が撮影できるということは疑わしいからだ。民家は新建材の建物に建て替えられ、村をあるく住民はノースフェイスのレインコ…

EOS な日219. 旅のリアリティ

訪れ先に尋ねたい人がいるときに出かけるのが、旅の動機だといってもよい。友達、親戚、教師、恋人あるいは昔の恋人といった具合に。留学というのも立派な旅だ。 だから尋ねたい人もいない観光旅行でガイドブックに載っている観光地にゆけば、みんな同じよう…

番外編422. 小説:小樽の翆1. 冬の旅の妄想

寒くて家に閉じこもっているときに、地図を前に妄想の旅をしていた。 例えば、舞鶴港23時30分発カーフェリーで行くと小樽には翌日の20時45分に着く。雪の小樽だ。丸1日は船の中だが、冬の荒れた日本海の気候で船は少し揺れるかもしれないが、設備は整ってい…

ZEISSの空気67. ゑべっさん!

京都市内は暖冬である。といっても暖かくなるわけではなく、いつもの寒さが少し緩むだけだ。だから緩寒(ゆるかん)といった方が適切だ。昨夜は屋根をたたく激しい雨音がしていた。明け方雨があがり、透明感ある空気は撮影向きか。 そこで新年初めて撮影機材…

Nikon Freak430. 冬枯れ

結局お正月7草粥の頃を過ぎるまで、このブログはお休みしてしまった。 新年は、どこにも撮影にゆかなかったし、ダイビングは5月頃までオフシーズンだから画像がないのは当然だが、ならば新年最初のブログに朝焼けの画像を、過去のストックからぴっばりだした…

新年の挨拶

新年あけましておめでとうございます。 旧年中は、我がブログをご愛読して頂きありがとうございました。 また本年も少しだけ頑張って書きますので、引き続きご愛読の程をよろしくお願いいたします。 ところでこのブログも少しお正月休みをします。 もし、寝…