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Creator's Blog,record of the designer's thinking

研究者の頭とクリエイターの感性で、書き、描き、撮り、制作しています

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エッセイ693. トライシクルの叔父さん

嫁のアパートに入り浸っていると早速親戚の叔父さんがやってきた。翌日セブンイレブンまで歩いて行くと街でまた偶然叔父さんのトライシクルに遭遇した。暑いから乗ってゆけというわけだ。買い物を済ませて叔父さんのトライシクルで家に送ってもらった。そし…

エッセイ692. フィリピンの生活に巻き込まれていった

フィリピンは随分早い時期に渡航制限が解除された。関西空港では税関から用紙を渡され「この時期の渡航はお勧め出来ませんが、帰国時にはPCR検査証明書が必要です」と書かれてあった。 日本からフィリピンへゆくエアラインは、いつも深夜にマニラに着く。ス…

エッセイ691. うちの嫁

今では古い話に属するが、私の大学時代の同窓生の彫刻屋のオカンがフィリピーナだから里帰りするときについていったことから始めよう。それはフィールドワーク目的であり、フィリピンのリアルな生活が体験出来る良い機会だった。それにブラカンに友達ができ…

エッセイ690. どこまで近づけるか!

知らない人間達にレンズを向けて、どこまで近寄れるか?。 それは自分の知識と意識の戦いである。そんなに接近したら悪いじゃん、嫌らしい人間に見られて警察でも呼ばれるかな、第一知らない人を撮っていいの?。そんなことを考えていたら撮れない。 街の時間…

エッセイ689. 冬の京都のプロモーションにのって

かって冬の京都が話題になった。 今でも端境期である冬の京都を堪能しに観光客が来る。これは広告代理店の戦略勝ちである。観光客が来ない端境期があるのは日本の観光地の宿命だ。それをプロモーションで観光客を呼び寄せたいというのは観光地の人間達にとっ…

エッセイ688. お調子者のChatGPT

時折フィルム機材を抱えた人間達をすり抜ける。外国人なら、どうせお前の国はフィルムしかないんだろう!、とタカをくくれるが、どうもそうではないらしい。 そのフィルムカメラが見直されている根拠をChatGPTに尋ねた。GPT「フィルムカメラに対する興味が再…

エッセイ687. 難問にこたえた学生作品

大学を退職する4年前に、4年生の消化授業を受け持たされた。学生達は既に必要単位を修得しているし、こんな授業にこないでしょう。就職活動もあるしさ・・・。そう思っていたら結構私の実習の受講者がいるではないか。 そこでパリの三大美術館を3DCG制作させ…

エッセイ686. 回顧

トップ画像はかっての私のフィールド機材。オリンパスEM-1mark2に17mmのレンズが付いている。今はすべて手元にない。この画像を引っ張り出したのは、このブログアクセス解析にあるブロガー達がアクセスしたページが興味深かったからだ。私が書いた2007年から…

エッセイ685. 関空アクセス

関西人が海外へ行くときは、全て関西空港(関空)から飛び立つ。従って関空アクセスに関心が及ぶ。京都からでも関空なのだから、首都圏の住民が成田は遠いというのと一緒だ。 京都からの関空アクセス方法に3種類ある。 速達なのはJR特急はるかで京都からゆくと…

エッセイ684. 我田引水の食文化海外普及戦略

トップ画像は随分前から農林水産省が進めている「日本食・食文化の海外普及戦略」の政策を示した概念図(注)。もちろん今もこの政策は続けられている。 この報告書を読むと、日本の料理は美味しいとする海外の評価があるようだ。それは本当だろうか?。一部の…

エッセイ683..  六角通り

秋の都心の紅葉が始まる前に新町病院の耳鼻咽頭科へでかけた。病気ではなくいびきを改善しようとう殊勝な考えからだった。新町病院の正面が民家が並ぶ六角通りだ。比較的古民家が残っていることもあり、私好みのストリートだ。 少し東にゆくと安八百屋叶屋が…

エッセイ682. 鴨と財閥

11月の初め頃、京都人の常で大阪とは行き来がある。行きは阪急、帰りはヨドバシと中央郵便局に立ち寄るのでJRだ。運賃はJR の方が100円高く所要時間は15分早い。 どちらの路線も山崎のあたりで、突然田舎の風景になる。それは僅かな一時だが車窓に見入る。関…

Fieldwork882.New Year's greetings in Kyoto's entertainment district. HD 720p

2024年1月5日、私は、宮川町へ出かけた。置屋の主が、芸子、舞子を伴ってお茶屋に挨拶をしてまわる行事だ。私の友達の京都人は、何年か前に逝去した。だから私がここの花街にゆくことはない。お茶屋にゆくのにはひいき筋からの紹介が必要なのである。 ならば…

Fieldwork881.KYOTO,New Year's Eve 4K

2023年の大晦日、散歩に出た。すでに陽は沈み、雨が降り、八坂神社の境内が賑わっている。「おけら火」の行事だ。神様の火を縄の先にもらって、消さないように振り回しながら家に持ち帰りかまどに火をつける。そして新年のお雑煮をいただくのである。つまり…

Fieldwork880.京都・師走人達 4K

今年もあと2日で2023年が終わる頃、散歩に出た。デスクワークが続いたためか足がふらつく。いつもなら静かな古都だが、今年は人出が多く街が賑やかだ。そんな京都の街である。 西高東低の気圧配置だから、日本海側は大雪。太平洋側は晴天が続きが日本の冬の…

Fieldwork879. Kyoto today is shortest day 4K

2023年12月22日冬至。1年の中で一番昼間が短い一日だ。 日本海側では大雪警報が出され、京都では気温-2℃の底冷えがする朝、空は雲一つない晴天だった。撮影日和だけど、Northfaceの手袋は氷に手を入れたように冷たい。散歩コースに出かけたけれど、私の意識…

Fieldwork878. 冬至の頃 4K

冬至の頃、師走の空気を探すために散歩に出た。南座まで来たときに歌舞伎の「まねき」が上がっていた。12月になると揚げられる歌舞伎役者名を書いて看板である。そうか!、これが師走の空気だった。 街を歩いても師走の空気が感じられない京都である。京都は…

Fieldwork877.Beginning of winter 4K

京都も、南風から北風に変わり始めた。天気は良いが空気は冷たい。冬の始まりだ。寒くなると海外からのビジター達も少なくなる。次第に古都の静かな世界に戻ってゆく。冬の始まりの夕方、散歩をした。 仕事をしていたから散歩にゆこうとしたらすでに午後4時…

ドローイング845. 小説:小樽の翠753.幕間 彫刻と彫塑

今回の小説に登場した言葉に彫刻と彫塑という二つの言葉がある。一般的には彫刻という言葉が多用されているが、この二つの言葉は全く違う立体像の制作方法をあらわしている。 彫刻は、石や木を彫って像をつくるのに対して、彫塑は粘土を盛り付けて像をつくる…

ドローイング844.小説:小樽の翠752. 塑像の裸婦モデル

夜勤看護師達のおやつタイムだ。いつものメンバーの晃子さんと百合さんがやってきた。翠「残念っただったねぇ、彫刻家のおじいちゃんは既に退院しちゃったよ。」晃子「見初められたのにバイバイか・・・」百合「実はおじいちゃんが退院するときに『休みの時…

ドローイング843. 小説:小樽の翠751. 花街

雪が道に高く積もっていても、マサヒロ君の家でクロッキー教室がある。吹雪の中をモデルのジェシーが札幌からやってくる。もちろんいつものメンバー達も休まずにやってくる。・・・帰りにジェシーと駅までの道を下る。ジェシー「日本旅館は、娼婦付きなのか!…

ドローイング842. 小説:小樽の翠750.産科病棟の同窓会

狸爺の産科病棟も若い患者さんが一気に押しかけた。というのも高校の卒業記念でみんな孕む約束をした同窓生達だ。卒業式の三月に受精するという算段だった。彼氏には、市場に勤めだした彼氏とか、親の漁師の家をついだり、東京の大学生というのもいたが、嫁…

ドローイング841. 小説:小樽の翠749. コウさん、産気づく!

寒波は男と女の距離を縮める。翠は先日夜勤の後に熱く萌えたなということを思い出しながら昼時を過ぎた食堂へ出かけたら大きなお腹のコウさんがいた。翠「まあ!、もうじき出産だから産休とってたんじゃないの?」コウさん「退屈だから昼間の勤務しているの。…

ドローイング840. 小説:小樽の翠748. 寒波の小休止

今日も寒波が来ている。窓の外は灰色の空だ。翠が夜勤から戻る頃だ。さてお鍋の朝飯とお風呂を沸かしておこう。帰ったらお風呂であたたまるというのがやはり北国の生活だ。白い空気の塊をしょってきた翠が帰ってきた。翠「さぶーーい、鉄道も飛行機も止まっ…

ドローイング839. 小説:小樽の翠747. モデル候補

今夜も翠は、夜勤だ。夜勤続きもそれはそれで生活のリズムができる。だからいつもの深夜のお茶タイムで晃子さんと百合さんがやってきた。晃子「あの彫刻家のお爺さんも起きている頃かなぁー」百合「いったい何時寝ているんだろうと思います。」翠「どこかで…

ドローイング838. 小説:小樽の翠746. スーパーシニア

寒波がきているから、小樽の街はお休みかと思ったら路線バスは動いているし、翠の病院も休むことはない。それに翠は夜勤だし、夜中の看護師達のお茶タイムもある。今日は百合さんという新人がいる。晃子さんもやってきた。 百合「なんかねぇー、病室のアンコ…

ドローイング837. 小説:小樽の翠745. タカ君とミッチャンの出会いの頃の話し

アンタも好きねぇーと翠にいわれてたことを思いだしていた。時々定点観測のつもりで地獄坂から小樽の街越しに見える海を描く。午後3時になると決まったように描き終えて坂道を降りてゆくと菁園中学校の授業が終わり小春に出会うのも習慣になっている。小春が…

ドローイング836. 小説:小樽の翠744. 寒波の中の小樽

ベーヤンからメールが来た。榊原さんがフィリピンから戻ったので飲もうよとお誘いだ。いつものオーセントホテルへゆく。・・・ベーヤン「この時期はフィリピンにいるはずの榊原さんが一寸日本へ戻ってきた。また来週フィリピンへゆくんだって。」榊原「日本…

ドローイング835. 小説:小樽の翠743.もう奴隷よ!

真冬でも晴れ間がのぞけば定点にでかけてスケッチをする。帰る頃に菁園中学校のチャイムが鳴り今日の授業が終わったことを盛大に知らせる。心春が待ち構えたように飛んでくる。小春「以前私の友達の夏樹とコースケ君の筆卸の話しを覚えている?。」「覚える意…