記者からの追及には「真摯に受け止める」「ご意見として受け止める」と決まり文句を繰り返す斎藤知事。写真は囲み取材で議長からの苦言について問われたときのもの 「SNSの勝利、オールドメディアの敗北」と言われた昨年の兵庫県知事選からまもなく1年(11月17日に投開票)。県議会の不信任を受けた失職から111万票余りを獲得し、再選された斎藤元彦知事だが、告発文書に端を発した県政の混乱と県民の分断は一向に収まらない。直近の議会や記者会見では、質問に答えない答弁、個人PRのようなSNS、県の不祥事に対する説明の遅さなど、知事の情報発信のあり方にあらためて批判が高まっている。(以下、文中敬称略) (松本 創:ノンフィクションライター) 兵庫から宮城へ広まったデマと誹謗中傷のSNS選挙 「兵庫県の知事選挙の時になあなあにしてしまった結果、このようなことが起こってしまったと思います」 10月26日に行われた宮