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松本典子の「はじめよう!Azure Logic Apps/Power Automateでノーコード/ローコード」 第54回

Teamsの「絵文字リアクション」をPower Automateのトリガーにする

Teamsで「👍」が付いたらPower Automateのフローを自動実行! そんな方法を教えます

2025年10月22日 09時00分更新

文● 松本典子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

 こんにちは、Microsoft MVP(Business Applications)の松本典子です。

 日々の業務で「Microsoft Teams(以下、Teams)」を使っている方は多いのではないでしょうか。Teamsは、Microsoft 365に含まれる企業向けコラボレーションツールであり、チャットや通話、会議、ファイル共有などの機能をひとつにまとめたものです。

 このTeamsを使ったコミュニケーションに欠かせないのが、誰かがチャットに投稿したメッセージに対して、「👍」や「❤」といった絵文字で意思表示する「絵文字リアクション」の機能です。「読みました」「了解です」「いいね!」といった応答をいちいちテキストで書く必要がなくなり、「😆」や「😢」のように感情を込めた応答もできるので、便利ですよね。

 実はこの絵文字リアクションが、Power Automateのトリガーとして利用できるようになりました。つまり、Teamsチャットのメッセージに誰かが絵文字でリアクションをすると、それをきっかけにPower Automateのワークフローが自動実行できるのです。

 今回はこの機能を使うサンプルとして、社内イベントの出欠確認(出席者の集計作業)を自動化するフローを作成してみたいと思います。

1.Microsoft Teamsの絵文字リアクションをトリガーにする

Microsoft Teamsの絵文字リアクションをトリガーにする

 Teamsの絵文字リアクションをトリガーにするには、Power Automateの「Microsoft Teams」コネクタを利用します。上図のように、チャットまたはチャネルメッセージに対して、リアクションが特定の絵文字(上図では👍)で行われたときにのみフローが自動実行されます。

●Microsoft Teamsの絵文字リアクションからワークフローを作成する(Microsoftサポート)

 今回は、社内イベントの出欠確認作業を自動化します。

 通常ならば、主催者がTeamsにイベント開催告知のメッセージを投稿し、それに対してほかのメンバーが出席/欠席のメッセージを返信する、主催者はそれを1つずつ手作業でExcelの出席者管理リストに記録する――といった面倒な作業になるでしょう。

 今回は、開催告知のメッセージに対して、他のメンバーが「👍」リアクションを付けるだけで「出席意志の表明」ということにします。そして、これまで手作業で行っていた「出席者管理リストへのメンバー情報の記録」や「出席者へのイベント詳細情報の送信」といった作業を、Power Automateのフローで自動化します。

2. Excelファイルの準備

 Power Automateのフロー作成を始める前に、「出席者管理リスト」として出席希望者の情報を記録するExcelファイルを準備しておきます。OneDrive内に「社内イベント出席者リスト」という名前のExcelファイルを作成しました。

出席者管理用のExcelファイル「社内イベント出席者リスト」

 まず、Excelで「空白のブック」を新規作成し、「イベントタイトル」「出席者名」「メールアドレス」「リアクション日」という項目名で4つの列を作ります。この4項目を選択したうえで「ホーム」メニュー>「テーブルとして書式設定」をクリックし、「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れたうえでテーブルを作成します。

3. 今回作成するワークフロー

今回作成するワークフロー

 それでは、Power Automateでフローを作成していきましょう。今回のフロー全体像は上図のとおりです。

 今回は、Teamsに投稿した社内イベント告知のメッセージにメンバーが絵文字リアクション「👍」を付けたら、参加希望と見なして、そのメンバーへの@メンションを付けて詳細情報を自動投稿するとともに、「2. Excelファイルの準備」で用意した出席者管理用リストに自動記録します。

 なお、今回はクラシックデザイナーの画面で説明していますが、フローはモダンデザイナーでも同じように作成できます。

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