市交通局によると、8月5日午前8時ごろ、健軍町発上熊本行きの電車が中央区辛島町の分岐点で、行き先と異なる熊本駅方面に進行した。運転士が気づき、折り返しポイントがある二つ先の電停で折り返し、元に戻った。約9分の遅れが生じたという。 この分岐点では、手前の地点で10秒停止すればポイントが上熊本方面に変わる仕組みだが、運転士は直前の無線の連絡内容が気になって十分な停止を失念してしまったという。 昨年5月には行き先を取り違えての同様のミスがあり、年間16件の運行トラブルの1件としていた。市交通局は「運転士ら現場の意見も聞き、周知を図るなど再発防止を徹底したい」としている。 (藤崎真二)