アルゴリズムを駆使した超高速のコンピューター取引が、新型コロナウイルスなど世界的に衝撃的なイベントによる市場の動揺を長引かせない役割を果たしている可能性がある。写真は1月28日、ニューヨーク証券取引所で撮影(2020年 ロイター/Bryan R Smith) アルゴリズムを駆使した超高速のコンピューター取引は、為替や株式市場で「フラッシュ・クラッシュ(瞬間的な相場の急変動)」を引き起こす元凶と非難されることが多い。 だが実は、新型コロナウイルスなど世界的に衝撃的なイベントによる市場の動揺を、長引かせない役割も果たしているのかもしれない。 株式・債券・為替・商品いずれの市場も売り局面が短くなる傾向にある。例えば米軍がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害し、イランが報復のミサイル攻撃に動いたケースは、いずれも市場に破局をもたらしてもおかしくない材料だった。 しかし、実際には年初だけ、暴力的