『土偶を読む』から早4年……待望の続編である『世界の土偶を読む』が刊行された考古学の世界に激震をもたらした『土偶を読む』の続編『世界の土偶を読む』(いずれも竹倉史人著、晶文社)が刊行されました。賛否両論を巻き起こした竹倉土偶論をめぐり、考古学全体に関する理論的・実務的な広範囲の領域をカバーする中園聡さん、認知考古学が専門の平川ひろみさん、遺跡発掘等の3D化及び考古学におけるデジタル化、考古学の理論化のエキスパートである野口淳さんの御三方と『土偶を読む』シリーズの担当編集者が語り合う座談会が開催されました。白熱した討論の様子を全4回に分けてお届けいたします。(第1回) ――はじめまして、晶文社編集部の江坂と申します。なぜ裏方の編集者がのこのこ出張ってきて、考古学者の先生方とお話しさせていただくことになったかということについて、少し経緯と背景をお伝えできればと思います。 まず、2021年に竹倉