〈アインシュタインとガリレオは一つの時代を画した偉大な科学者であったが、アインシュタインは讃えられているのに対して、ガリレオは大いなる苦しみを味わった。その原因をつくったのは、ほかならぬ教会内部の人間と教会機構であり、そのことが、信仰と科学とが対立するものだという思考を人々に与えたのだ。そこで教会は自己批判し、神学者、科学者、歴史家が「ガリレオ事件の真実」を共同で調査し、いずれの側の誤りであれ、その誤りを率直に認めることを求め、さらに、科学と信仰、教会と世界の調和を説く〉 それは、教会がついにガリレオ裁判が誤りであったことを認めて自己批判し、ガリレオ事件の真実を調査することを宣言するものでした。1981年には「ガリレオ事件調査委員会」が設置され、その報告をうけて1992年、教皇ヨハネ・パウロ2世は最終声明を出します。 〈卓越した物理学者としての直観と、種々の方法を実際に編み出したガリレオは