観測天文学の研究者で信大全学教育機構の講師、三沢透さん(37)=松本市=が、米航空宇宙局(NASA)の「ハッブル宇宙望遠鏡」の観測テーマに応募した研究が、日本在住の研究者として初めて採択された。観測は6月末に行われ、無事成功。このほど観測データがNASAから届き、解析に着手した。三沢さんは「ハッブルは手の届かない存在だと思っていた。ハッブルの打ち上げから20年余にして、初めて日本の研究が採択された」と喜んでいる。 ハッブルは1990年4月に打ち上げられ、地上から約560キロの軌道上を、一周約97分で周回している。長さ約13メートルの円筒形で、直径約2・4メートルの望遠鏡を装備。大気の影響を受けずに、紫外線、可視光、赤外線で観測できる。 ハッブルを利用して観測するには、提案書を作って応募し、NASAの関連機関の審査を受ける必要がある。三沢さんによると、採択されるのは年間約200件で、近年