近年、NVMe SSDを外付け化するためのエンクロージャー市場が急速に拡大している。高性能化と低価格化が進み、USB 3.2 Gen2対応の10Gbpsクラスが標準になった。さらに、2230/2242/2260/2280といった多様なサイズのSSDを柔軟に装着できる製品が増え、モバイル環境でも“手のひらサーバー”的な使い方が現実的になってきた。
そんな折、偶然ディスカウントされていたSHARGE社の「DISK PLUS」を19.90ドルで発見。これまで筆者は同社の初代「SHARGE DISK」と、据え置き用の「GRAUGEAR SSDお立ち台」を愛用してきたが、今回は完全にモバイル用途を想定しての衝動買いである。
NVMe SSDを格納する、ポケットサイズのアルミ筐体
モバイル時にも“ケーブルを別に持たない”という新しい体験
今回購入した「DISK PLUS」は、NVMe SSDの2230~2280までをサポートする汎用エンクロージャーである。CNC加工によるアルミ削り出しの筐体は手にした瞬間、密度感と精密さが伝わってくる。取り付け手順は実に簡単で、裏面の2本のネジを外してSSDを差し込み、付属の熱伝導シートを貼るだけだ。
装着したのはKIOXIAの「EXCERIA PLUS G3」1TBモデル。PCIe Gen4対応でシーケンシャルリード最大5,000MB/sを誇る高速モデルだが、USB接続では理論上10Gbps(約1250MB/s)が上限となる。実際の速度は後述のベンチマークで確認したが、十分なポテンシャルを発揮してくれた。
「DISK PLUS」の最大の特徴は、USB Type-Cケーブルを薄い本体にインテグレートしている点である。裏側の小さな穴から指先で押し出すだけで、ケーブルがスライドアウト。使用後は再び内部に収納できるため、カバンの中でケーブルを探す必要がない。そして紛失も最小化できる仕組みだ。
さらにケースの上下にはType-Cポートが各1基搭載されており、片方はデータ通信専用、もう片方はパススルー充電対応だ。スマートフォンを接続しながら電源供給を同時にできる構造は、SHARGEらしい“使う人の動線を読んだ設計思想”の表れである。
買ったばかりのNVMe SSDをパソコンに接続した際は、まず「ディスクの管理」で初期化を行い、フォーマットを選択する必要がある。今回はPCとAndroidスマホの双方で利用するため、ファイルシステムはexFATを選択。約931GBとして認識され、問題なくデータ交換ができた。
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