財務省は個人輸入品の税金を安くする制度を廃止する調整に入った。中国系の電子商取引(EC)サイトなどがこの制度を利用して日本向けに商品を安く販売しており、小売業者の輸入品と価格差がある。諸外国は輸入品の税優遇制度を見直しており、日本も対策を急ぐ。廃止するのは、個人使用目的の輸入品について、税金を計算する際の基準となる課税価格を通常よりも4割下げる特例だ。適用されると輸入品にかかる消費税や関税が安
今回の記事では、最近の中国で大きな議論を巻き起こしている「土方オールイン法則(力工梭哈定律)」について解説します。 これまで、このnoteでは中国における非婚化の原因や、その背景にあるジェンダー対立について取り上げてきました。 これらの解説は、どちらかといえば第三者的・客観的な立場から行ってきましたが、今回取り上げるこの法則は、男性の行動様式に焦点を当てて非婚化の原因を読み解くものと言えるでしょう。 本稿では土方オールイン法則とは何か。なぜ中国の男性は結婚したくないのかを読み解きます。 30万元スピード婚と「冬萍の微笑み」法則の解説へ移る前に、最近の中国ニュースを2つ紹介します。 30万元でスピード婚、花嫁は1か月で逃げた江西省の男性が、わずか3日間のお見合いで結婚に踏み切った後、信じられないような事態に巻き込まれました。支払った総額はおよそ30万8000元(約650万円)。しかし結婚から
【9月15日 東方新報】中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)西部の郊外にある林や湖畔では、双眼鏡やカメラを手にした若者たちが鳥を観察する姿が目立つようになってきた。羽毛の模様や飛ぶ姿、澄んだ鳴き声まで、鳥の一挙手一投足(細かなひとつひとつの動作)に注目する都市の若者が増えている。 西安市でバードウォッチングの解説を行う青年の海風(Hai Feng)さんは「バードウォッチングはまるで福袋を開けるようなもの」と話す。「同じ林でも、毎日違う鳥に出会える可能性がある。室内での講座から始まり、機材を配って実地観察、最後に当日の振り返りを行う。こうした流れで、初めての参加者も自然への扉を開くことができる」という。 中国では近年、都市や農村の随所で鳥の姿が見られるようになり、「窓を開ければ緑、外に出れば鳥」が新たな都市景観となりつつある。西安でも若者の参加が広がり、観察を通じて自然との距離
青海省海西蒙古族・チベット族自治州にある冷湖天文観測基地(2024年5月30日提供)。(c)CGTN Jpanese 【5月30日 CGTN Japanese】中国科学院紫金山天文台は26日、中国西部の青海省海西蒙古族チベット族自治州政府と「4.2メートル地上専用天体測量望遠鏡」プロジェクト協力協定に調印しました。中国最大の汎用精密測量望遠鏡が同自治州の茫崖市冷湖鎮に設置されることになります。 「4.2メートル地上専用天体測量望遠鏡」は、太陽系天体の高精度天体測量用に最適設計され、投資額は約3億元(約65億円)で、完成すれば中国最大の汎用精密測量望遠鏡と世界最大の天体測量専用望遠鏡になると同時に、各種の天文科学目標に幅広いサービスを提供できます。 冷湖天文観測基地は、茫崖市冷湖鎮賽什騰山エリアに位置し、平均標高は4000メートルほどです。賽什騰山について、国内外の天文界は、複数回のモニタリ
「なぜ、若者は結婚しないのか?」 「なぜ、男性が多い中国で女性余りが発生するのか?」 最近、中国で「超単身時代」という単語が多く登場するようになりました。この記事では、この「結婚できない社会」の正体と、それを生んだ社会の構造的背景を紐解いていきます。 非婚化と少子化この問題を取り上げた背景は、中国の少子化問題です。 中国では結婚数の減少は直接に少子化に繋がります。中国では、結婚せずに子どもを産むこと(非婚出産)への社会の許容度が極めて低いため「未婚の母」は社会的な偏見の対象となり、家族や職場での支援が得られにくく、育児環境も厳しくなります。 かつての中国では「計画生育政策」があり、たとえば出産には婚姻証明が必須でした。現在は規制が緩和されていますが、補助金や医療保険、学校入学など、多くの制度で結婚が前提となっており、未婚出産は実質的に不利な状況になります。 このような背景から「結婚しない=
今回、紹介する作品は中国という巨大な国の中でも最底辺で暮らしている人々の視点から描かれた物語、中等専門学校の鼠の大冒険(中专鼠鼠大冒险)です。 この記事は華やかな経済成長やテクノロジーとは対照的な「影の部分」に光を当てます。かなりダークな表現が多いので苦手な方はご注意ください。 この作品を通じ中国社会の過酷さと、ここで生きる人たちの強さ、そして幸福とは何かを感じ取っていただければ幸いです。 *7/6 22:00 ページ(3,4)を追加しました 中等専門学校とは前提となる知識の解説です。中国は大学入試試験(高考)が有名ですが、実はその前に高校入試試験(中考)があります。 中等専門学校とは日本でいう専修学校のような存在です。場所によって異なりますが、上海では高校受験で成績の下位20%が行く学校の一つとされています。ここで学生は職業の技術を学び、卒業したあとは、すぐに就職することが多いです。 中
要旨 本稿は、2024年9月18日に中国の深圳で発生した10歳の日本人少年殺害事件を事例に、中国が情報操作として用いた戦略である「ナラティブ・ジャミング(narrative jamming)」について分析する。事件後、中国は有償のインフルエンサーやボットのネットワークを利用し、ソーシャルメディア上で日中関係に関する多様な無関係なナラティブを氾濫させ、本来の事件への注意を意図的に逸らそうとした。この戦略は、歴史的な日中間の緊張、特に第二次世界大戦の記憶を利用し、排外主義的なナショナリズムを煽りながら、中国国内で発生した外国人襲撃事件への注目を回避する目的で行われた。本稿は、2023年と比較して2024年の関連ツイート数が倍増し、特に事件報道のピーク時に集中的にナラティブ操作が行われたことを示し、中国政府の情報操作と透明性の欠如、および外国人の安全に対する懸念を論じる。 ある日本人少年の物語
第2のDeepSeekショック? オープンな中国LLM「Qwen3」シリーズが破格の性能で話題 最大モデルはOpenAI o1やGemini 2.5 Proに匹敵、たった4BでもGPT-4oレベルに 中国Alibabaが4月29日(現地時間)に発表した、大規模言語モデル「Qwen」の最新版となる「Qwen3」シリーズが話題だ。フラッグシップモデルの「Qwen3-235B-A22B」は「DeepSeek-R1」の半分未満のパラメータ数ながら、OpenAIのo1やo3-mini、GoogleのGemini 2.5 Proなど他のトップモデルと並ぶ性能を達成したという。「Qwen3-4B」は小さなモデルでありながらも「GPT-4o」を多くの項目で上回るとしている。 公開した全てのモデルがオープンウェイトであるため、フラグシップの235B-A22B以外はデスクトップ向けハイエンドGPUなどで動作さ
中国人の欲望が集う「闇の都」「やべえ! 邪悪だ! これは邪悪だ!」 思わず叫んだ。2025年2月25日、ラオス北部のボケオ付近にある金三角特区(ゴールデントライアングル特区)での話である。時刻は夜。街の中央に位置する中国資本の超豪華カジノホテル・金木綿酒店が、私の目の前で紫色のぶきみな光を放っていた。 駐車場にはマンガでしか出てこないようなリムジンと、スーパーカー風の高級電動バギーがずらりと並んでいる。ホテルの前には、営業中の広大なナイトプールが広がり、どこかの金持ち中国人女性が優雅に水面をたゆたっていた。 「これでも最近は景気が悪いんだ。中国政府が中国盤(中国国内がターゲットの詐欺)を禁止したし、いまはミャンマー東部の拠点がガサ入れ食らってるだろ? カジノでカネを使う客が減っていてな」 私を案内してくれている「悪い人」がそう話す。彼は東南アジアに国境をこえて広がる中国人の暗黒社会(中華暗
DeepSeekはトレーニングコストが従来の1/10。それには冗長計算の8割をカットするという努力が必要だった。米国政府は中国に対してGPUの制限をかけ、それをDeepSeekチームは突破をしたと量子位が報じた。 冗長計算を8割カットしたDeepSeek DeepSeekがなぜ1/10のトレーニングコストでGPTと肩を並べる大規模言語モデル(LLM)を開発できたのか。その答えはひとつではない。その技術詳細を開設した「DeepSeek-V3 Technical Report」(https://arxiv.org/abs/2412.19437)は、最適化技術のカタログのようになっている。開発チームはありとあらゆる最適化を試みて、最終的に冗長計算の80%を削減することに成功したと主張している。 GPUをハックしたDeepSeek その中でもハイライトとも言えるのが、CUDAから下りてPTXによる
売上高でテスラを超えた中国の自動車メーカーBYDが、日本の自動車業界に与える影響は甚大です。すでに日産の売上高を追い抜き、ホンダ超えも視野に入った同社。トヨタの存在すら揺るがしかねない新勢力は「しょせん中国車だから大丈夫」と軽視できる相手ではありません。EVやPHVの覇権だけでなく、次世代モビリティの基盤となるSDV、自動運転、そして充電インフラまで…世界の先端を走るBYDの圧倒的な技術力に日本メーカーは太刀打ちできるのでしょうか。実現すれば、日本の自動車産業が吹っ飛びかねない「最悪のシナリオ」とは――。(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博) トヨタが15万台、BYDは248万台… 脱炭素の本命・PHEVで歴然たる差 中国の自動車大手のBYDが3月24日に2024年12月期の決算を発表しました。売上高が前年比26%増の7770億元(約16兆700億円)で、ライバルであるアメリ
ドイツ自動車産業で人員整理が始まった。OEM(自動車メーカー)と大手サプライヤー(部品メーカー)は昨年、当面の人員整理計画を発表したが、最大手のボッシュでは「5500人削減」の予定がすでに従業員数は1万人以上減った。昨年秋までに発表された各社の人員削減計画の合計はドイツ全体で約5万人。この数字は「ことし10万人以上になる」と言われている。あのドイツがなぜ、こうなってしまったのか……。 TEXT & PHOTO:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) ドイツ自動車産業の苦境の原因は中国 ドイツOEMが発表した2024年決算(年間)から営業利益の前年比増減を見ると、VW(フォルクスワーゲン)グループ全体で15%減、そのなかでアウディは38%減、ポルシェは23%減、BMWは35%減である。メルセデス・ベンツは最終利益が28%減。どこも厳しい。 OEMの営業利益とは、本業である自動車の生産・販売に
日本の芸術系や美術系大学に通う留学生のうち、中国人留学生の割合が7割程度に上ることが各大学の統計で分かった。人気の背景にあるとみられるのが、日本への永住権。卒業後、ゲームやアニメなど「クールジャパン産業」関連の職に就くことが、永住権取得の近道になるという認識が広がっている可能性がある。 中国人留学生専門の大学予備校「行知学園」の美大コースで、制作作業に当たる生徒ら。同コースは平成27年に開設され、生徒は増加の一途だ=2月28日、東京都新宿区(関勝行撮影) ポケモン、モンハンに憧れて 中国人留学生のチョウ・シゴウさん(31)は3月中旬に京都芸術大学を卒業し、4月からは京都のゲーム会社に就職することが決まっている。「モデリング」と呼ばれる、2次元の原画などを3D化する作業が当面の担務になるといい、「ゆくゆくは、自分の世界観を反映したゲームを開発したい」と話す。 中国での高校生時代、「ポケットモ
人工知能(AI)大手企業のトップが先週、世界経済フォーラム(WEF)年次総会でスイスのダボスに集まったが、トップらの目は東アジアに向いていた。 パネル討論会や非公式の会話でテクノロジー企業の経営陣は、米国とその同盟国がAI開発で中国に後れを取らないためには、より多くのデータセンターを構築し、規制について適切なバランスを取る必要があると強調した。 アルファベットのルース・ポラット社長兼最高投資責任者(CIO)は「モデルでわれわれは恐らく1年先行」していると、ブルームバーグ・ニュースに語った。しかし、米国がその優位を維持することは「当然の帰結ではない」と付け加えた。 それさえも楽観的過ぎる見方だったのかもしれない。同じ週、あまり知られていない中国のAIスタートアップ企業DeepSeek(ディープシーク)が、人間の推論方法を模倣できる新しいオープンソースAIモデル「R1」を発表した。同社は、R1
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