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2025-06-08

デンドロビウム」について

デンドロビウムという名前最初に聞いたとき、それが何なのか分からなかった。

まるで兵器のような響きだった。というか、実際、ガンダムに出てくる兵器名前でもある。

巨大で、無骨で、容赦がなくて。

種類によっては甘く香るものもあるし、縁がひらひらレースのようなものもある。

から春にかけて、何も語らず、何も求めず、ただそこにある。

私はこれを見るたび、「耐えてきた人」を思い出す。

騒がず、怒らず、泣かず、でも折れず。

傷ついた経験があるのに、それを他人に押しつけたりしない。

かに季節を待つ人。

わがまま美人」「思いやり」「真心を語る」などがあるけれど、

正直、それらの言葉ではとても足りないような気がする。

もっとこう、

人知れず夜の水を吸い上げるような、

かに気づかれなくても自分の光を持ち続けるような。

あと、余談だけど「気難しさ」もある。

置き場所が悪いと咲かないし、環境が変わると途端に枯れることもある。

人間関係みたいだと思う。

わりと相性が大事で、時間も手間もかかるけれど、

うまくいけば何年も咲いてくれる。

名前は強いのに、姿は静かで、声は聞こえない。

でもその沈黙が、たぶん、いちばん深く語ってる。

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