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天声人語
朝日新聞朝刊1面のコラム。603文字のスペース、五つの「▼」で区切られた六つの段落で、記事や社説とは異なる視点でニュースと向き合い、世相をきりとる。毎日更新。
- (天声人語)米中首脳の握手とゲーム- 米国はチェスを戦い、中国は囲碁を戦っている――。広く知られる、キッシンジャー氏による比喩である。米中国交正常化の立役者である元国務長官は、二つの大国の戦略性の違いについて、自らの回想録でじっくりと分析・・・[続きを読む] - 2025年10月31日 05時00分 
- (天声人語)人生のカケラ- 傷物といった言い方がある。政治家の話ではない。古本の世界で、書き込みや線引きが残る書籍をいう。痕跡本との呼び方もある。きたないと思う人もいて、私も以前はそうだったけれど、最近は違う▼ノンフィクション作・・・[続きを読む] - 2025年10月30日 05時00分 
- (天声人語)私たちの荒野- 三島由紀夫の小説に「荒野より」という短編がある。今年、生誕100年の作家が41歳のときに書いた作品である。物語は朝早く、小説家の〈私〉が自宅で「おい、君、よしたまえったら」といった父親の声で目覚めると・・・[続きを読む] - 2025年10月29日 05時00分 
- (天声人語)トランプ大統領の来日- 米国の大統領が初めて来日したのは、1974年のことだ。霜月のよく晴れた月曜の午後、フォード大統領は羽田空港に降り立った。これを歓迎する21発の礼砲の音が、殷々(いんいん)と東京湾にとどろいた▼当時の新・・・[続きを読む] - 2025年10月28日 05時00分 
- (天声人語)「更年期」のつらさ- その嵐は10年ほど前、48歳の時に訪れた。特派員をしていたシドニーで取材中に突然、猛烈な吐き気に襲われた。数日後、車で高速道路を走っていたら急にまた吐き気が来た。かかりつけ医に相談すると、婦人科の専門・・・[続きを読む] - 2025年10月27日 05時00分 
- (天声人語)土鍋のふるさとで- 8年前に買った黄色い土鍋は我が家の働き者だ。肌寒くなってからの鍋料理はもちろん、季節を問わずご飯も炊く。「はじめちょろちょろ、なかぱっぱ」の要領でふっくら、つやつやのご飯になる。この土鍋のふるさとが見・・・[続きを読む] - 2025年10月26日 05時00分 
- (天声人語)高市首相の所信表明- 良くも悪くも、英国のサッチャー元首相には印象に残る言葉が多い。ライバルである労働党への当てこすりでもあるのか。経済政策について、在任中にこう語っていた。「強者を弱くすることによって、弱者を強くすること・・・[続きを読む] - 2025年10月25日 05時00分 
- (天声人語)豊かなくらしとは- 母に連れられて商店街へ行くと、魚屋さんが威勢のいい声で「今日は何にする?」と聞いてきたものだ。店先にぶらさげた古新聞紙をぴっと取って、注文した魚を包んでくれた▼昭和では当たり前の光景だったが、いまもど・・・[続きを読む] - 2025年10月24日 05時00分 
- (天声人語)秋のにおい- 東京ではきのう気温がぐっと下がった。筆者と同様に、慌てて冬物を出した方もいるかもしれない。詩画で知られる星野富弘さんが衣替えの思い出を書いている。樟脳(しょうのう)のにおいには「ほのかなやさしさ」が伴・・・[続きを読む] - 2025年10月23日 05時00分 
- (天声人語)高市政権の発足- もしや言葉の意味を取り違えていたかと辞書を引いた。【穏健】(考え方などが)行き過ぎがなく、おだやかで落ち着いていること――。そうだよね、と再確認して首をひねる。きのう女性で初めて首相に選ばれた高市早苗・・・[続きを読む] - 2025年10月22日 05時00分 
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