今回の記事は中国のアニメ規制の中編として、2010年以降のアニメ作品の広がりと「アニメのブラックリスト(黑名单)」に代表されるアニメ規制の背景を解説します。 これは中国の大型アニメフェス「ChinaJoy」で掲示された「アニメのブラックリスト」で、こうした掲示は中国の多くのイベント会場で共通して見られる光景です。 このブラックリストは2015年に制定されたもので、2018年に多少の変動はあったものの、それ以降は変化していません。 なぜ2015年に制定されたのか、なぜ以降は変化していないのか、その社会的背景を解説していきます。 日本アニメのブラックリストとはこのブラックリストに挙げられている作品は全て日本の作品で、大別すると以下の3つに分類できます。 ① 残虐・暴力表現が過激な作品 ② 性的・恋愛表現が過激な作品 ③ 反社会的、道徳・思想的に不向きとされる作品 これらの規制の背景