埼玉県桶川市教育委員会は、市立中学校に2019~21年度に通学していた元男子生徒に関する第三者委員会のいじめ重大事態の調査報告書を公表した。当時の国語教諭が、吃音(きつおん)の症状があって音読の際に言葉に詰まる元生徒をまねて笑うなどしたことが「(同級生による)いじめが発生した一因」だったと指摘。市教委内部の「縦割り構造」によって対応に遅れが生じたことも問題視した。 報告書によると、元生徒は在学中に複数の同級生から少なくとも5件のいじめを受けていた。19~20年度にかけて、体育の授業中に「掛け声が変だ」とからかわれる▽歌の練習中に「歌い方が違う」と指摘される▽シャープペンシルで何度も足を刺される――などの行為を受けた。元生徒はいじめが原因で不登校になったという。