米国で段ボール箱の出荷低迷が長期化し、今年の年末商戦は小売業にとって期待外れに終わるとの懸念が強まっている。 米業界団体ファイバー・ボックス・アソシエーションが10月31日に発表したデータによると、7-9月期(第3四半期)の段ボール出荷量は、同四半期としては2015年以来の水準に落ち込んだ。包装メーカー各社は足元で、経済を巡る不透明感が小売り業者や消費者心理を圧迫していると警鐘を鳴らしている。 段ボールは小売業者間で輸送される商品の梱包や店頭ディスプレー用として幅広く使われる資材であり、その出荷動向は食品や消費財の需要を占う先行指標とされる。特に年末商戦を控えたこの時期は段ボール業界にとって書き入れ時で、10月にピークを迎える。 ブルームバーグ・インテリジェンスが実施した調査では、10月の段ボール工場の受注は横ばいか平年を下回ったとの回答が多かった。米消費者マインドは同月に5カ月ぶりの低水