可愛いロリータ服、美しいドレスをおじさんが着たって別に構わないが、せめてプロトコルは守っていただきたい。
男体・女体の体形の問題ではなく、女の服には男の服とは違うプロトコルがある。
これを破っていると、たとえ顔が可愛く華奢で可愛い女が可愛いロリータ服やドレスを着ていようがプロトコル違反なのである。
ふんわりレースにもじゃもじゃのすね毛や胸毛は似つかわしくないし、スリットの深く入ったドレスから突き出す脚に立派なすね毛が生えそろっていてはあまりに似合わない。
女でもムダ毛処理をしないでそんな着こなしをしていれば眉を顰められる。
ふわふわロリータ服なら合わせてお人形のような目鼻だちに近付けるメイクにするし、タンゴの発表会のようなバチバチに決めたドレスなら、顔も髪も負けないように作るのである。
主役は人であるが、せっかく選んだ素敵なお召し物を台無しにしてはもったいない。
ヒゲクマ系ムキムキおじさんが可愛い服を着ているのが良い? それは性癖である。一般的な服飾のプロトコルではない。
そして最後に動き。
素敵な恰好をしておきながら、そこらにだらしなくヤンキー座りしたり、ガニ股で脚をかっぴろげて座ったりビールを飲んでゲップをするなどもプロトコル違反である。インシデントである。
普段着ならいざ知らず、可愛いや綺麗などちょっと特別な物を着る場合は、服に合わせた顔や髪型、装い、動きをするのがプロトコルである。
この意識を持つだけで全く違う。
意外にもこのプロトコルの守り方が見事なのがマツコ・デラックスである。
ローブのような服に化粧は意外にもしっかりメイクで、アップになっても青髭など小汚なさがない。
手や指にムダ毛も見当たらない。
基本姿勢は手は身体の前で、裾を蹴立ててどガニ股でどかどか歩くでもない。
体形はふくよかであるが、トータルで「あーいうおばちゃん居る」のラインに収まっていて見事である。
マツコ氏の場合は女装なので男が男として可愛い服や綺麗な服を着たいという向きとは異なるが。
おじさんやおじいさんやお兄さんが何を着てもいいのだが、お召し物の選択肢のひとつとして現在は女物とされている可愛い服や綺麗な服を選ぶのならば、女がやっていても「げっ」と思うようなプロトコル違反はしないよう心掛けていただければと思う。
要約:俺が不快になる格好をするな