https://special.dmm.co.jp/fanza/feed/news/fanza-report-2024-doujin
https://www.dlsite.com/modpub/lp/maniax/dlsite-nation-survey-result/
NTRだとかBSSだとかというジャンルは、冷静に考えてみるとかなり不思議なR18コンテンツのジャンルだ。自分がその立場に立つとどう考えても辛い。
どう考えても辛いのにめっちゃ人気なのは、R18というものを考えると不思議だ。R18コンテンツは要するに抜くためのもので、ストレートに性的に興奮できるかどうかが最も大事だ。なのに深いコンテクストでしかも主人公の立場に立ってみるとこれ以上にないバッドエンドだ。
と考えてみて、これらのジャンルに目を通してなんとなく自分の中でエビデンスレスだがなんか納得できる説明が得られたのでチラシの裏として書き留めておく。
このジャンルは2つの属性の人間をターゲットに捉えていると思う。
1. 自分のモノが強いものに奪われる、何もできない自分という構造が好きなある種類のマゾヒスト
3. コンテンツ消費する際に主人公に感情移入する以外の消費方法を持っている
1はシンプルだ。おそらくNTRが好きな人の人物像としてぱっと思い浮かぶ人物像だろう。多くの人にとって「理解はできないが、まぁそういう人もいるよね」みたいな感覚。意外にそういう人めっちゃ多いな、なんか不思議だ、という感想になるだろう。
2は感傷マゾという複雑なコンプレックス(頭痛が痛い、かわいい美少女的表現)を持つ人の
感傷マゾという言葉は https://note.com/kansyo_maso/n/n365a0a449a89 を参照
2019以前からこの概念は囁かれていた気がするが、概ねこのブログが(すでに死語になりつつある気がするが)現在流通している感傷マゾの定義だろう。
僕の理解だと、感傷マゾは概ね新海誠が好きだが、君の名は。だけははっきりと拒絶しているイメージがある。大体これだけでどういう種類の人種かはわかるんじゃないだろうか。
失った青春に対する幻想と奪われる好きな人(あるいは付き合っているパートナー)という想像は、彼らに解像度の高いストーリーを提供できる。
3は、要はストーリーを見るときに主人公も登場人物の一人として処理し、自分の目は神の目的なポジションを保つ人間。
この手の人間は別に自分の体験としてNTRやBSSを需要していない。シンプルに女性が間男、あるいはいきなり登場した積極的に女性に迫る軽薄な男に、ある過程を経て徐々に身体的に、あるいは心理的に絆され落ちていく過程にエロティシズムを感じているのだろう。
あるいは、自由に登場人物の目線を移動させて間男目線に立って「寝取っている感」を味わっている。
僕はこの3番の人間が多いのではないかと考えている。僕自身、調べてコンテンツを消費していく中で、普通にハマったんだけれど、おそらく3番の人間だからだろうと考えている。別の人間を考えてちょっと抵抗していたり、何かしら高値の花として機能している属性が、身体的に、あるいは心理的にほぐれていく過程が良いのだろうなと思った。
だから、DLsiteのような賛否両論が強くなるんじゃないかなと。
主人公に心情移入する人は特殊な性癖じゃないと消費に至らないどころか理解できない。一方でどの視点で見るか自由な人間はシンプルにコンテンツの美味しいところだけを吸って消費できる
特殊な性癖向けに、例えば女性の属性が強くなったり、ストーリーが少し重たくなるという先鋭化をしていくと、3番の人間は視点が自由なのでより効率的に語られるNTRに対する衝撃の強さをそのままエロさに還元できてしまうので、コンテンツとして魅力が増す。
多くの人がNTR好きな人の勘違いに対して、別の人がちゃんと利益を得ている擬似相関のような関係できっとジャンルとして多くの人に受容され、売れるからこそコンテンツが増え、よりコンテンツが成長しているのではないだろう。
この手の構造分析をしている人はいっぱいいるだろうし、僕の意見が間違っている可能性もかなり高いが、僕の中でこの論は納得がいった。そして僕はまたFANZAでコンテンツをポチるのだった。