キタニタツヤ氏のツイートが物議を醸しているのを見て、「なぜこの発言がここまで賛否を呼ぶのか」について、自分なりの意見を少し書いてみる。思うままに書き連ねるので読み難かったら申し訳ない。
https://x.com/TatsuyaKitani/status/1944394267348303935
端的に言えば、この発言は“世の社会人”を無自覚に軽んじているように見える。少なくとも、そう受け取られても仕方のない内容だからだと思う。
SNSで“チョビ悪意”を込めてクリエイターにダメージを与えている人だって、もしかしたら作曲者が使っているDAWソフトを作っているかもしれないし、曲を配信するプラットフォームのコードを書いているかもしれない。あるいは、普段行くコンビニのレジに立っているかもしれない。
学生やニートを除けば、ほとんどの「消費者」は同時に「生産者」でもあるはずだ。
じゃあ、その「消費者であり生産者」である人たちは、“チョビ悪意”に晒されていないのか?そんなことあるわけがない。
コンビニの店員は横柄な客に傷つけられ、プログラマーはソフトのバグや挙動に文句を言われる。UIデザイナーは、自分がこだわったインターフェースをこき下ろされる。美しいとは思わないけど、それが社会ってものだし、みんなそれに耐えている。それこそが、このツイートで「消費者」として言及されている人たちであり、つまりは「社会人」なのだ。
でもこのツイートからは、そういった想像力が決定的に欠けているように感じる(少なくとも自分には、そう映る)。つまり、自分たち(コンテンツ産業の生産者)以外の生産者のことを一切考えられていない。
「お前らはアプリのUIに文句を言う前にFigmaを開いたことがあるか?」
「ラーメンの味に文句を言う前に、自分で麺を打ったことがあるか?」
「イーロン・マスクに文句を言う前に、SNSを買収したことがあるのか?」
「Steamでワイルズに低評価を付ける前にコードを一行でも書いてみたか?」
多くの人は、自分が作ったこともないものに文句を言う。そして、自分が作っているものについても、よく分かってない人から文句を言われる。それでも社会は回っているし、それで回ってるのが現実だ。
加えて言えば、誰だって作り方が良くわからないものに文句を付ける権利がある。例えば君たちがはてな匿名ダイアリーに文句を言ったら、株式会社はてなのエンジニアから「一行でもコードを書いてみればWebアプリの難しさが分かるのに……」なんて言われたら殴りたくなるだろう。
そんな中で「すべての人がクリエイターになれば悪意で物を言われなくなる」なんて、あまりにも傲慢な話じゃないか。
クリエイターは他の産業の生産者よりも、特別扱いされて然るべき存在なのか?
もちろん、自分も「すべての人が他者に対して優しくあれたらいい」と思ってる。
意見や文句も、できるだけ丁寧に伝えられたらいいし、リスペクトを持てたら理想的だ。
でもそれは、「相手がクリエイター様だから」ではない。人と人との間で当然取るべき態度だからだ。
言いたいことがシッチャカメッチャカになってしまったが、つまり言いたいのは、
「クリエイターにリスペクトを求めるなら、同じくらい他の生産者をリスペクトをするべきだ」
「元のツイートは消費者を「生産者でないもの」とみなしていて、コンテンツ産業以外の生産者にリスペクトがないように見えるから叩かれている」
という話だ。
クリエイトすることと働いてるとなんらかの価値を生み出すことは別の話じゃね?
木谷を擁護してるファンネルはなんか意図的に「俺は無産のアンチですけど」発言を無視してるよな