腎機能に異常の患者3人「共通点は紅麴」 医師は小林製薬に報告した

有料記事「紅麴」サプリ問題

土肥修一
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 小林製薬大阪市)製の紅<Jitoki text="麹">麴(こうじ)</Jitoki>原料を含むサプリメントが原因とみられる健康被害が相次いでいる問題で、サプリ摂取後に腎機能に異常が生じた患者3人が入院した日大板橋病院(東京都板橋区)の腎臓・高血圧内分泌内科の阿部雅紀医師が28日、朝日新聞の取材に応じた。同社に対し、原因となっている物質の早期特定を求めるとともに、「サプリメントを摂取していた人は医療機関で検査を受けてほしい」と呼びかけている。

 入院したのは都内に住む70代の女性1人と50代の女性2人の計3人。

 3人は昨年11月から今年2月、それぞれ尿の泡立ちなどに異常を感じて検査を受けたり、健康診断を受けたりした。腎臓の働きを示すクレアチニンの値が基準値を超えており、尿たんぱくや尿潜血も陽性だった。

 3人はいずれも持病はなく、薬ものんでいなかった。ただ、共通していたのは、2023年春ごろから小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」をのんでいたことだった。

 同病院に入院して詳しく調べたところ、3人とも「尿細管間質性腎炎」を起こしていることがわかった。この病気は鎮痛剤など薬剤が原因で引き起こされることがあるという。進行すると腎不全を起こし、人工透析が必要になる。心臓の持病などがあると、死亡することもある。

 それぞれ1週間から数週間ほど入院して薬物治療を受けた。3人ともすでに症状などは改善して退院しているが、半年から1年ほどは薬による治療を続ける必要があるという。

 阿部医師は「共通するのは同じサプリメントを摂取していたことのみ。サプリに含まれる何かの物質が引き起こしたのでは」と話す。

 50代の女性2人については…

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