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朝日新聞デジタル

オーロラが見える国を徹底解説 神秘の光を追い求める夢の旅へ

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2025.10.28

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アラスカ・フェアバンクスで見るオーロラ=photo by Elizabeth M. Ruggiero / iStock / Getty Images Plus

アラスカ・フェアバンクスで見るオーロラ=photo by Elizabeth M. Ruggiero / iStock / Getty Images Plus

    夜空にカーテンのように広がるオーロラは、多くの人にとって一度は見てみたい幻想的な光景です。この記事では、カナダやアラスカといった北米大陸から、北欧のノルウェー、フィンランド、スウェーデン、アイスランド、そして最近注目のグリーンランドまで、オーロラ観測で訪れたい各国・各都市を徹底解説。極寒の地ならではの観光やアクティビティーも合わせて紹介し、神秘的な光のショーを追い求める旅を提案します。

    北米大陸 高い観測率を誇るカナダとアラスカのオーロラ

    イエローナイフで見るオーロラ=photo by NZSteve / iStock / Getty Images Plus
    イエローナイフで見るオーロラ=photo by NZSteve / iStock / Getty Images Plus

    カナダ:イエローナイフとホワイトホース

    カナダ北部に位置するイエローナイフは、現地の観測専用施設オーロラビレッジによれば、3日間滞在すると約95%の確率でオーロラを観測できるといいます。世界屈指の観測スポットとされているこの街は、オーロラが発生しやすいドーナツ状の地帯「オーロラベルト」の真下にあり、街の明かりが少なく晴天率も高いため、肉眼で鮮やかなオーロラを目にする機会に恵まれています。

    オーロラビレッジなどの専用施設も充実しており、「ティーピー」と呼ばれる先住民族が使っていたテントの中で、快適にオーロラの出現を待つことができます。

    カナダ北西部にあるホワイトホースは、イエローナイフほど施設は充実していませんが、そのぶんゆったりとオーロラを観賞したい人におすすめ。周辺は雄大な自然に恵まれており、モンゴル式の「ヤート」と呼ばれるテントの中で、温かいコーヒーを飲みながらオーロラの出現を待つことができます。

    オーロラ観測と合わせて、ユーコン野生動物保護区で北極キツネを観察したり、犬ぞりを体験したりと、豊富なアクティビティーも楽しめます。

    アラスカ:フェアバンクスとデナリ国立公園

    アラスカの内陸部に位置するフェアバンクスも、オーロラベルトの真下にあり、高確率でオーロラを見ることができる北米大陸有数の観測地。市内にはオーロラ観測専門のロッジや、拠点として利用できるホテルが多く、初心者でも安心してオーロラ観測を楽しめます。

    また、多くの野生動物が生息しているデナリ国立公園も、市内とは異なる豊かな自然環境の中でオーロラを観測できると評判のスポット。夜のオーロラ観測以外にも、フェアバンクスから約100キロ先のチェナ温泉まで足を延ばして天然温泉に浸(つ)かったり、氷で作られたバーやシャンデリアのあるオーロラ・アイスミュージアムを見学したりと、昼のアクティビティーにも恵まれています。

    北欧三国 美しい街並みや先住民族の文化とともに見るオーロラ

    ノルウェー・ロフォーテン諸島のレーヌ村で見るオーロラ=photo by Noppasin Wongchum / iStock / Getty Images Plus
    ノルウェー・ロフォーテン諸島のレーヌ村で見るオーロラ=photo by Noppasin Wongchum / iStock / Getty Images Plus

    ノルウェー:トロムソとロフォーテン諸島

    ノルウェー北部に位置するトロムソは、夏は太陽が沈まない白夜、冬はオーロラ観賞で知られている北極圏の大きな町です。オーロラベルトの真下にあり、滞在期間が長くなるほどオーロラに出会える確率が高くなります。

    三角屋根が特徴のトロムスダーレン教会や、北欧の先住民族サーミの暮らしを紹介しているトロムソ博物館など、美しい街並みとともに観光を楽しむことができます。

    また、ノルウェー北西部に位置するロフォーテン諸島のレーヌは、険しい山々に囲まれた壮大な景観が特徴の村。昔ながらの漁師の家やフィヨルドなどの自然も満喫でき、静かな環境の中でオーロラを待つことができます。

    フィンランド:ロヴァニエミとイナリ

    フィンランド北部に位置するロヴァニエミは、オーロラ以外に、サンタクロースの公式の故郷として知られています。オーロラを観測するには人工の明かりが多い街中よりも、オプショナルツアーで郊外に出るほうがおすすめ。

    昼は「本物のサンタクロース」に会えるというサンタクロースオフィスで夢の世界を満喫したり、ロヴァニエミ・アートミュージアムで現代アートを鑑賞したりと、オーロラ観測と合わせてフィンランドならではの旅を楽しむことができます。

    また、ロヴァニエミよりもさらに北に位置するイナリも、ノルウェーのトロムソと同じく、先住民サーミ人の文化が残っている地域です。真冬になりイナリ湖が凍結する前の秋であれば、湖に映り込む「逆さオーロラ」を観賞できる可能性も。

    イナリでは、郊外のオプショナルツアーに参加しなくても、宿泊しているホテルの近くでオーロラの出現を待てるのが魅力です。

    スウェーデン:ユッカスヤルビとアビスコ国立公園

    スウェーデン北部に位置するユッカスヤルビは、氷で作られた客室のある「アイスホテル」があることで知られています。ホテル内の氷の家具や装飾、トナカイの毛皮が敷かれた氷のベッドでの休息は、他にないユニークな宿泊体験となるはず。氷でできた部屋に泊まるのはちょっと勇気がいる人向けに、通常のダブルルームやツインルームもあります。

    また、ユッカスヤルビから車で1時間ほど離れたアビスコ国立公園は、北極圏の中でも抜群の快晴率を誇るオーロラ観測地。ニューラ山の上にあるアビスコ・オーロラ・スカイステーションなど、観測のための施設も整っており、レストランで食事をしながらオーロラの出現を待つことができます。

    アイスランド 温泉や氷河とともに見る大自然の中のオーロラ

    アイスランド・ヴァトナヨークトル国立公園の氷の洞窟=photo by Rixipix / iStock / Getty Images Plus
    アイスランド・ヴァトナヨークトル国立公園の氷の洞窟=photo by Rixipix / iStock / Getty Images Plus

    レイキャビク近郊

    氷河と火山が共存する独特の自然が魅力のアイスランドは、首都レイキャビクの近郊でもオーロラ観測のチャンスがあります。昼は温泉施設ブルーラグーンで、ミルキーブルーの温泉に浸かりながらリラックス。そして心身を癒やした夜には、オプショナルツアーなどで郊外に出て、オーロラ観測を試みることが可能です。

    レイキャビクから車で50分ほどのところにあるシンクヴェトリル国立公園は、ユネスコ世界遺産にも登録されている地質学的に重要な場所。昼はゴールデンサークルと呼ばれるエリアにある大地の裂け目や滝などの自然を巡り、夜にはオーロラ観測に臨むことができます。

    アイスランド中部・南部

    アイスランド中部にあるヴァトナヨークトル国立公園は、ヨーロッパ最大の氷河・ヴァトナヨークトルを擁していることで知られています。この氷河の中に出現する氷の洞窟「スーパーブルー」は、その名の通り青く輝く神秘的な光景が印象的で、オーロラ観測と同じく観光客からの人気を集めています。

    またアイスランド南部にあるヨークルサルロン氷河湖は、氷河から分離した氷塊が浮かぶ湖として有名。条件がそろえば、この湖面にオーロラの光が鏡像のように映る光景を見ることも可能です。アザラシや野鳥などの動物が多く生息している地域でもあり、オーロラとともにアイスランドの大自然を満喫できます。

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    BUswF40vju1r
    2025年10月30日 2:33 AM

    チェナ温泉は、デナリ国立公園からは車で3時間ほどかかりますので、近郊とは言えないと思います。フェアバンクスからは近いですが、、、。

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    BUswF40vju1r
    2025年10月30日 2:33 AM

    チェナ温泉は、デナリ国立公園からは車で3時間ほどかかりますので、近郊とは言えないと思います。フェアバンクスからは近いですが、、、。

    &編集部 奈良有祐公式マーク
    2025年10月30日 11:00 AM

    (&編集部) コメント誠にありがとうございます。ご指摘の通り、元の本文ではデナリ近郊と読めてしまいますので、修正しました。大変失礼いたしました。 引き続きよろしくお願いいたします。