ワンキャリア役員を務める北野唯我(きたの ゆいが)さんの著書「天才を殺す凡人」(日本経済新聞出版社 2019年)を拝読した。 刺激的な書名の本であるが、内容は組織人の才能を類型化し、その才能間の関係性を明らかにしたものだ。才能を「創造性(天才)・再現性(秀才)・共感性(凡人)」の3種類に分けたところが著者独特の切り口である。 一人の組織人がこれら三つの才能を持ち合わせていることもあれば、一つの才能しか持っていないこともある。本編では、わかりやすいように天才の人、秀才の人、凡人が登場し物語形式で解説されている。 ほんの一握りの天才。次に数少ない秀才。マジョリティの凡人。天才の目に見えることは言葉…