『土偶を読む』から早4年……待望の続編である『世界の土偶を読む』が刊行された考古学の世界に激震をもたらした『土偶を読む』の続編『世界の土偶を読む』(いずれも竹倉史人著、晶文社)が刊行されました。賛否両論を巻き起こした竹倉土偶論をめぐり、考古学全体に関する理論的・実務的な広範囲の領域をカバーする中園聡さん、認知考古学が専門の平川ひろみさん、遺跡発掘等の3D化及び考古学におけるデジタル化、考古学の理論化のエキスパートである野口淳さんの御三方と『土偶を読む』シリーズの担当編集者が語り合う座談会が開催されました。白熱した討論の様子を全4回に分けてお届けいたします。(第2回) ▼土偶にはモチーフが存在しないのか?――冒頭の提起に少し戻りまして、その後次の話題に移りたいと思いますが、やはり型式学の話で「すべての土偶がつながっている」というのはどうにも受け入れがたい発想なのですが、皆さんはそれについてど