「とある飛空士への恋歌」犬村小六(ガガガ文庫) 「これはきれいに飾り立てられた追放劇だ」数万人もの市民に見送られ、盛大な出帆式典により旅立ちの時をむかえた空飛ぶ島、イスラ。空の果てを見つけるため――その華やかな目的とは裏腹に、これは故郷に戻れる保証のない、あてのない旅。式典を横目に飛空機エル・アルコンを操縦するカルエルは、6年前の「風の革命」によりすべてを失った元皇子。彼の目線は、イスラ管区長となった「風の革命」の旗印、ニナ・ヴィエントに憎しみを持ってむけられていた……。 『とある飛空士への追憶』の世界を舞台に、恋と空戦の物語再び!! 続き物かいっ。やけに進みが遅いから、途中からそんな気はしてたが。 前作『とある飛空士への追憶』と世界は同じだが、まったく別の物語。『追憶』に比べると進みは大分ゆっくりだが、その分情景描写やキャラの掘り下げ、心理描写が丁寧な印象。『追憶』が映画なら『恋歌』はテ