はやぶさ2向かう小惑星、かなり小さいと判明 「着陸難しいが挑戦」

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小川詩織
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 小惑星探査機「はやぶさ2」が目指す新たな目的地の小惑星「1998KY26」が想定していた直径30メートルよりもはるかに小さいことが、観測によって明らかになった。着陸の難易度が上がった形だが、運用チームは「難しいからこそ挑戦したい」と意気込んでいる。

 はやぶさ2は2020年12月、小惑星「リュウグウ」の砂が入ったカプセルを地球へ持ち帰った。その後も再び飛行を続け、26年7月に小惑星「トリフネ」を観測し、31年7月に1998KY26に到着する予定。1998KY26の表面に接近して観測をし、着陸する計画を立てている。

 フランスのコートダジュール天文台で研究をする研究員の紅山仁さん(29)らのチームは昨年5月、南米チリにある望遠鏡を使って3夜にわたり、1998KY26を観測。しかし、観測時の天体の位置把握は正確で、観測装置の視野の中に収まっていたにもかかわらず、画像には何も写らなかった。

 そこで研究チームは、1998KY26が直径が30メートルという前提が誤っている可能性も考え、天体の温度分布や自転の向き、明るさといった条件を考慮して、理論モデルと合わせて解釈した。その結果、「1998KY26の直径は17メートル以下である」という結論に至ったという。

 紅山さんは「今後、はやぶさ…

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この記事を書いた人
小川詩織
くらし科学医療部|AI・テクノロジー・宇宙担当
専門・関心分野
宇宙・天文、気象・防災、海洋・船舶