水俣病マイクオフ問題で立憲が聞き取り 「解決にむけ法案示す」

今村建二
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 水俣病患者らの団体と伊藤信太郎環境相との懇談の場で、被害を訴える団体側のマイク音が発言途中で切られた問題で、立憲民主党が20日、熊本県水俣市で、懇談出席の団体から聞き取りをした。同党は解決に向けた法案を今国会内に示したいとの考えを明らかにした。

 聞き取りをしたのは、党環境部門長でネクスト環境相の近藤昭一衆院議員、超党派の「水俣病被害者とともに歩む国会議員連絡会」会長の西村智奈美衆院議員、同会事務局長の野間健衆院議員ら。

 水俣病不知火患者会会長の岩崎明男さんは「私もマイクを切られたが、環境省は認めようとしない。しかし、職員1人の動作が問題なのではない。環境省として(水俣病を)どう考えるかだ」と指摘した。同会副会長で「ノーモア・ミナマタ2次訴訟」熊本訴訟原告団長の森正直さんは「タスクフォースも一時期の対応でごまかそうとしているように見える。残された被害者救済に力を尽くしてほしい」と訴えた。

 「水俣病胎児性小児性患者・家族・支援者の会」代表の松永幸一郎さん(60)は、かつては自転車にも乗れたが今は車いす生活。より手厚い補償を得られるランクに変更するよう求めているが、4回も棄却されたことを説明。高齢化する患者が抱える課題を訴えた。

 近藤衆院議員は報道陣の取材に「解決には議員立法が必要。党としての法案を通常国会内に示したい」と話した。(今村建二)

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