智弁和歌山が春制し近畿へ 初戦敗退で新チームが大切にしてきたこと

寺沢尚晃
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 春季近畿地区高校野球大会和歌山県予選(県高校野球連盟主催)の決勝が12日、紀三井寺公園野球場であり、智弁和歌山が和歌山東に勝ち、2年ぶり16度目の優勝を決めた。25日から明石トーカロ球場(兵庫県)で始まる近畿大会に出場する。(寺沢尚晃)

 先制の好機は一回に巡ってきた。2死ながら一、二塁で打席に立った智弁和歌山の5番打者、松嶋祥斗選手(3年)は「いい球が来たら初球でもいこう」と決めていた。

 高めの直球を振り抜くと、打球は右中間へ。2者が一気に生還し、2点をたたき出した。松嶋選手はこの試合、三塁打を含め3安打。単打も左右に打ち分けた。

 昨年の選手権和歌山大会で初戦敗退。その後の新チームで「一から立て直そう」と仲間で話し合ってきた。「普段の練習でも、一つのプレーや打席、一つのアウトに執着することを考えるようになった」と松嶋選手は話す。

 県予選で智弁和歌山は、5試合のうち2試合でコールド勝ち。決勝では、中西琉輝矢投手(3年)が137球を一人で投げ抜き1失点。終始試合の流れを渡さなかった。

 25日から始まる近畿大会。「強豪が集まる中で全国のレベルを知りながら試合ができるのは楽しみ」と松嶋選手。「甲子園」をあえて口に出して、前を向いていく。

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