ヴォルターズ、新社長に湯之上聡氏 体調不良で前社長辞任に伴い

吉田啓
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 バスケットボールBリーグ2部の熊本ヴォルターズを運営する熊本バスケットボール株式会社の社長が、福田拓哉氏(44)から元社長の湯之上聡氏(45)に交代した。

 18日の臨時株主総会と取締役会で承認された。同社によると、福田氏は昨年11月に体調を崩し、自宅療養が続いていた。福田氏はコメントを出し「快方に向かっているが、これ以上は社長の重責を担うことはできないと判断した」と説明した。今後は非常勤取締役を務めるという。

 19日付で社長に就任した湯之上氏は熊本市出身。福岡大を卒業後、県内の中学や高校で講師を務め、2009年にNPO法人「熊本にプロバスケットボールチームをみんなで創ろう会」を発足。12年に同社を立ち上げて20年まで社長を務めた。

 湯之上氏は、23日に開いた記者会見で「設立した時の『子どもたちのために、熊本をもっと良くするために』という思いは変わっていない」と述べた。

 ヴォルターズから離れていた期間は、早稲田大の大学院でBリーグのクラブ経営について研究したり、東京のBリーグ所属クラブの運営に携わったりした。昨年5月からは、ヴォルターズのオーナー企業である桜十字グループに籍を置き、東京でスポンサー集めや人脈づくりを担ったという。

 3年半ぶりに戻ってきたクラブには成長を感じた。「苦しいこと、大変なこともたくさんあったが、みんなで前に進めてもらったんだなと感じた」

 「育ててもらい、支えてもらった熊本の人たちへの恩返しを」との思いを胸に、1部昇格や、Bリーグが26~27年シーズンから始めるトップカテゴリー「Bプレミア」への参加を実現するためにチームやフロント、オーナーが一丸となる体制づくりを目指す。(吉田啓)

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