ワンポイントアドバイス
コールセンターのインバウンド業務は、顧客が伝えたいことを的確に把握する傾聴力と、分かりやすく説明するコミュニケーションスキルが求められます。これらのスキルを生かせる点を志望動機に書くと良いでしょう。
また、インバウンド業務では、顧客満足度が重視されるため、サポート力が問われます。例えば、サービス業などで顧客に寄り添い、評価された経験などがあれば、志望動機でアピールすることができます。
更新日:2025年03月06日
この記事で分かること
コールセンターの求人情報を見て「やってみたい」と思ったものの、いざ志望動機を考えると「何を書けばいいのか分からない」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
未経験で不安だったり、ブランクがあったりすると、何をアピールすれば良いのか迷ってしまうもの。そこで、キャリアアドバイザーのアドバイスをもとに、コールセンターならではの特徴を踏まえた志望動機の書き方や例文、書くうえでの注意点を紹介します。
コールセンターの業務は、電話やチャットで顧客対応をすることです。
具体的には、注文の受付、新商品の案内、商品やサービスに関する問い合わせ対応、サポート業務、クレーム対応などを行います。これらの業務は大きく「インバウンド」と「アウトバウンド」の2種類に分かれます。
インバウンドは、顧客からの問い合わせなどを、電話やチャットで受ける業務です。
注文・予約の受付、商品やサービスに関する問い合わせ、テクニカルサポート、クレーム対応などがあります。
インバウンドは、顧客の課題解決に貢献でき、感謝の言葉を直接もらえるなど、信頼関係を築きやすい業務です。一方で、クレーム対応などでは、精神的な負担がかかることもあります。
【インバウンドの主な業務】
アウトバウンドは、企業から顧客に電話をかける業務です。
主に、商談や訪問の約束をとりつけるテレアポ、商品やサービスの紹介や販売促進を目的としたテレマーケティング、アンケート調査、顧客フォローなどを行います。
アウトバウンド業務は、アポイント獲得や販売実績など、具体的な数値で成果が示されるため、実績が評価されやすい特徴があります。一方で、顧客から断られることや設定された目標がプレッシャーになるケースもあります。
【アウトバウンドの主な業務】
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インバウンド、アウトバウンドによって業務に違いがありますが、コールセンターで共通して必要なスキルは、コミュニケーションスキル、問題解決スキル、マネジメントスキルです。
コールセンターの業務は、電話対応が主な仕事のため、顧客に分かりやすく説明する能力や、顧客の悩みを引き出す能力といったコミュニケーションスキルが求められます。
また、顧客の伝えたいことを的確に把握する傾聴力がなければ、業務は円滑に進みません。
インバウンド業務では、顧客に合わせたわかりやすい説明ができることが必要なのに対して、アウトバウンド業務では、短時間で商品やサービスに興味を引くような説得力が求められます。
また、顧客の表情が見えない電話対応では、言葉だけでなく、声のトーンや話し方から状況や心情を判断し、的確に対応する能力が重要です。
コールセンター業務は、商品やサービスに対しての問い合わせやサポート、クレーム対応など、顧客が抱える問題を把握し、解決するスキルが求められます。
問題をスムーズに解決するには、取り扱う商品やサービスについて熟知しているだけでなく、トラブルや問い合わせの傾向などを事前に把握しておくことが重要です。
電話対応では、顧客の言葉から状況を正しく理解して、問題を迅速に解決する力が必要です。これまでの職務で問題解決スキルを培った経験があれば、アピール材料になります。
コールセンターでは、オペレーターの経験を積んで昇格すると、スーパーバイザーやリーダーとしてスタッフのマネジメントを行うのが一般的です。そのためマネジメント力も求められます。
コールセンターのオペレーターを経験後、将来はスーパーバイザーとしてマネジメントスキルを発揮したいとアピールすれば、採用担当者に、キャリアプランをしっかり考えていることが伝わります。
また、コールセンター業務では、電話応対と同時に顧客とのやりとりをパソコンに入力するなど、パソコンスキルが必要です。スーパーバイザーになると、データ分析などのスキルも求められます。
リーダーシップを発揮した経験やパソコンスキルは、コールセンター業務で生かせる強みとしてアピールできます。
コールセンターの志望動機には、コールセンターを志望する理由、応募企業を志望する理由、入社後どのように貢献したいかを盛り込んで書きましょう。
コールセンター業務が未経験の場合は、これまでの仕事を通じてコールセンター業務に適性や興味を感じたきっかけなど、なぜ携わりたいのかを具体的に記載します。
また、仕事内容の調査や業界研究を行うことで、コールセンターの仕事に携わりたい気持ちが強くなったことをアピールするのも良いでしょう。
経験者は、コールセンターの魅力と共に、前職と応募企業で異なる点を志望動機に盛り込みましょう。例えば「アウトバウンドからインバウンドまで幅広く能力を発揮したい」など、採用担当者が納得するように説明します。
また、経験の有無を問わず「コールセンターのオペレーターを経験し、将来はスーパーバイザーを目指したい」など、応募企業で実現したいことを書いて、コールセンターを志望する理由を説明すると良いでしょう。
多くのコールセンターのなかで、なぜ応募企業を選んだのかを、志望動機で説明しましょう。「コールセンターならばどこでもいい」という理由では、採用担当者に、自社でなくても良いのではないかと思われ、入社意欲が伝わりません。
業務内容や商品・サービスの魅力や企業理念など、応募企業の特徴を踏まえて、応募企業だからこそ入社したい理由を、具体的に盛り込むことが大切です。
同業他社との違いが分かりにくい場合は、求人募集で社風や業務内容、キャリアパスなど、応募企業が打ち出している特徴を読み取り、志望する理由にするのも一手です。
採用担当者は、奇をてらう志望理由を期待しているわけではありません。応募者が企業研究をしっかり行い、自社の特徴や仕事内容を理解したうえで、応募しているのかを重視しています。
志望動機には、入社後どのように貢献したいかを書きましょう。採用担当者は、志望動機からどのように能力を発揮できるかを見ています。
未経験であっても、例えば「コミュニケーションスキルを生かして戦力になりたい」など、強みを生かしてどのように貢献したいかを書けば、採用担当者は自社で活躍する姿をイメージしやすくなります。経験者であれば、企業が求める人材を考え、即戦力としてどのように貢献できるかを、具体的に書きましょう。
転職では、過去の経験そのものよりも、それを生かして何ができるかを伝えることが重要です。自己PRの内容と重なっても構わないので、企業が求めている人材を意識し、貢献したいことをアピールしましょう。
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コールセンターの志望動機は、インバウンドかアウトバウンドかで、アピールする内容が変わります。企業が求める人材を見極めたうえで、経験者であれば即戦力として発揮したい能力、未経験者は「業務を短期間で習得し戦力になりたい」と伝えましょう。
コールセンターのインバウンド業務は、顧客からの問い合わせや商品の注文受付、サポート業務が中心になります。顧客に寄り添った適切なコミュニケーションのスキルや、要望を把握する傾聴力を踏まえた内容を考えてみてください。
これまで3年間、クレジット会社のコールセンターで、お客さまの問い合わせやご相談に対応するインバウンド業務に携わり、やりがいを感じていましたが、今後は多くの商品を取り扱うテレホンショッピングのインバウンド業務に就きたいと考え、貴社を志望いたしました。
貴社は雑貨からアパレル商品まで、良い商品を魅力的な価格で幅広く取り扱っており、以前から興味を持っていました。
これまでのコールセンター業務の経験を生かして、お客さまに満足していただける電話応対を実践し、売上に貢献していきたいと考えています。
前職では、自動車部品の営業事務職として、お客さまからの電話問い合わせに対応することがありました。その中で、質問に対して分かりやすく説明できた際に「ありがとう。よく分かった。」と感謝の言葉をいただくことがあり、そのたびに大きなやりがいを感じていました。お客さまの疑問を解決し、安心感を提供できることに魅力を感じたことがきっかけで、より専門的に電話対応を行うコールセンター業務に就きたいと考えるようになりました。
貴社のケーブルテレビは私も利用しており、インターネットがつながらないときにサポートを利用しましたが、丁寧かつわかりやすい説明でした。今後は、貴社のコールセンターで、お客さまに満足していただけるサポートを行い、貢献していきたいと考えます。
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA):谷所 健一郎
ワンポイントアドバイス
コールセンターのインバウンド業務は、顧客が伝えたいことを的確に把握する傾聴力と、分かりやすく説明するコミュニケーションスキルが求められます。これらのスキルを生かせる点を志望動機に書くと良いでしょう。
また、インバウンド業務では、顧客満足度が重視されるため、サポート力が問われます。例えば、サービス業などで顧客に寄り添い、評価された経験などがあれば、志望動機でアピールすることができます。
コールセンターのアウトバウンド業務は、テレアポや商品セールスなどがあり、数値目標が設定されるケースが多いので、目標達成意欲やチャレンジ精神があることを、志望動機に盛り込むと良いでしょう。
個人向けのアウトバウンド業務に携わりたいと考えていたところ、貴社の不動産投資に関するアウトバウンド業務の求人募集を拝見しました。特に、貴社が主に取り扱う投資物件であるデザイナーズマンションは、今後も市場が拡大していくと考え志望いたしました。
現職では、情報通信業で企業向けのアウトバウンド業務を担当していますが、1日130件の架電を行い、平均15件のアポイントを獲得しています。目標を達成することが、仕事のやりがいにつながっています。
現職で培ったコミュニケーションスキルと目標達成力を生かして、貢献したいと考えています。
また可能であれば、コールセンターのオペレーターとして実績を積み、将来はチームリーダーとして後輩の育成にも携われればと思います。
お客さまに電話で商品やサービスの説明を行い、成果につなげるコールセンターのアウトバウンド業務に携わりたいと考えています。
前職では輸入家具の販売職として、お客さまの要望をくみ取り、満足いただける商品を販売して、売上目標を達成してきました。イベント開催時には、既存のお客さまに電話で来店を促していました。
貴社の取扱商品である宝飾品や時計に、大変魅力を感じています。コールセンター業務は未経験ですが、販売職の経験を生かして、短期間で戦力になりたいと考え志望いたしました。
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA):谷所 健一郎
ワンポイントアドバイス
コールセンターのアウトバウンド業務は、営業トークに優れているなど、コミュニケーションスキルや目標達成力などをアピールしてください。
商品やサービスについて、決められた内容を電話で案内することが多いので、架電やコミュニケーションが苦にならないことをアピールするのも良いでしょう。
未経験であれば、前職の経験を通じて電話でのセールスに適性を感じたなど、コールセンターのアウトバウンド業務に就きたい理由を説明し、経験者は、アウトバウンド業務の魅力ややりがいを伝えます。
アウトバウンド業務は、企業から顧客へアプローチする業務になるので、前向きに仕事に取り組む姿勢や打たれ強さなどを盛り込むと良いでしょう。
コールセンターの志望動機を書くうえで、いくつか注意点があります。
コールセンター業務は、シフト制が多く比較的残業が少ないので、ワーク・ライフバランスが取りやすい仕事ですが、「残業が少ない」といった労働条件を志望動機とすると、仕事への意欲が低い応募者だと受け取られる可能性があります。
また、待遇が良いからという理由も、給与で動く応募者だと受け取られるので、注意しましょう。
企業が求人募集で労働条件の良さを打ち出している場合、仕事への意欲と共に、志望動機に労働条件の良さを盛り込むことは問題ありません。
採用担当者は、自社でどういった貢献ができる人材かを見極めているので、労働条件の良さを伝える場合は、労働条件が良い環境の下で、どのように貢献ができるかまで伝えるようにしましょう。
「対面営業ではないから」「飛び込み営業ではないから」「残業が多くないから」「ノルマがきつくないから」といった、「前職の仕事が嫌だから」というネガティブな志望動機では、コールセンター業務への意欲を感じません。
ネガティブな理由が盛り込まれていると、自社に入社しても不平不満が多く、定着しない応募者だと考える採用担当者もいます。
「対面営業が嫌だから」ではなく、「対面営業を経験することで、より効率的に営業ができるコールセンター業務に興味を持った」など、ポジティブな理由に転換して、志望動機を伝えるようにしましょう。
コールセンターの求人募集では、研修制度がしっかりしていて未経験者でも応募可能という求人もあります。しかし、「研修制度が整っているから応募した」という志望動機だけでは、受け身の姿勢で積極性に欠けると受け取られる可能性があります。
コールセンター業務や商品知識を積極的に習得していく姿勢は大切ですが、「企業は学校ではない」と考える採用担当者もいるので、「研修制度が整っているから応募した」という理由だけでは不十分です。
企業が充実した研修体制を求人情報で強調していて、志望動機に盛り込みたい場合は、それ以外の志望動機と合わせて、「研修制度を活用し、短期間で戦力になりたい」といった、企業メリットまで書く必要があります。
コールセンターの志望動機の書き方は、インバウンドやアウトバウンドなど、業務の種類によって異なります。
それぞれの業務において、どういったスキルや人材が求められているのかを理解したうえで志望動機を書くと、応募企業とのミスマッチが少なくなるでしょう。
また、未経験でも前職で培った顧客に合わせてコミュニケーションをとる力や問題解決力などは十分なアピールポイントになります。
未経験でも応募可能な求人もあるので、ぜひチェックしてみてください。
マイナビ転職 編集部
監修者
谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
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CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)や、キャリアコンサルタントなどの資格を有するプロのキャリアアドバイザーのチームです。IT、メーカー、小売・流通などさまざまな業界の実務経験も豊富な「マイナビ転職」専任のアドバイザーたちが、あなたの魅力や強みを採用担当者の視点でチェック。志望動機など記載された内容のアドバイスを行う会員限定「履歴書添削」サービスも行っています。
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