【転職初日の心得5選】あいさつや自己紹介の例文と初出社で気を付けたいこと
更新日:2025年09月17日
監修者石黒 真実
マナー講師・日英バイリンガルMC/puente
記事まとめ(要約)
- 初日の出社時間は念のため人事に確認
- 転職初日はあいさつや社内見学などのみの場合がある。会社によっては一日目から実務に就くことも
- 自己紹介は簡潔に。氏名プラスアルファの情報があるとGOOD!(例文あり)
- 手土産は一般的には不要。持っていかなくても失礼にはならない
無事に転職がかない、いよいよ新たな職場への出社。しかし、まだ見ぬ環境に期待よりも不安を感じる人は多いと思います。特に出社初日は不安や緊張が大きくて当然です。
そこで、初日に気を付けたい振る舞いを「5つの心得」にまとめてご紹介します。自己紹介のポイントや例文も併せてご紹介しますので、イチ早く転職先になじむためにもしっかりと確認しておきましょう!
【初日心得1】出社時間は念のため確認を
当然ですが、初日の遅刻は厳禁です。事前に就業規則から始業時間がわかっていても、念のため出社時間を確認しておくとよいでしょう。
なぜなら、フレックスタイム制の導入などで、社員が出社している時間は必ずしも就業規則どおりとは限らないからです。
また、始業時刻=業務の開始時間と捉えましょう。職場によっては「広い敷地内を移動し、各棟のセキュリティを通過する必要がある」といったケースもあるため、実際に業務を始められるまでに多少の準備時間が必要な場合もあります。
転職先の慣習が分からず不安な場合は、前日までに初日の出社時間を採用担当者に確認することをおすすめします。「明日は初日なので早めに出社したいのですが、何時頃が適切でしょうか?」などと聞いておけば安心です。
- 理想の出社時間は、就業規則どおりとは限らない。不安なら採用担当者に確認しておこう
【初日心得2】第一印象に関わる服装や身だしなみには注意を
出社初日は自然とあなたに注目が集まります。そのため、第一印象に関わる服装や身だしなみにも注意が必要です。
ポイントは、『清潔感・機能性・調和』です。スーツやシャツだけでなく、靴やかばんなどの小物も含めて、汚れやシワ、ヨレやほつれなどがないか、サイズは自分に合っているか、働きやすいかを確認しておきましょう。
私服勤務の場合、職場で場違いな印象にならないように注意が必要です。初日にきちんと感を出したい場合はジャケットの着用がおすすめです。例えば、ノーカラーのジャケットは、きちんと感を出しながらも固くなり過ぎない印象を与えることができます。
会社によっては服装に明確な規定がない代わりに、暗黙のルールがある場合もあります。初日はスーツやオフィスカジュアルなど、無難な服装で出社し、次の日から周囲の雰囲気に合わせていくのが安心です。
できれば、入社日の連絡や書類提出などの採用手続きに関するやりとりの際に、担当者へ「服装の指定はありますか?」と確認しておくと、初日から会社の雰囲気に合った服装で出社できます。
また、制服がある場合も、合わせるシャツや靴に規定が設けられている場合があるので、事前に確認しておく必要があります。
ストッキングなどの替えが必要な方は、念のため予備を持参しておくと安心です。ハンカチや制汗用品など、個人に応じた身だしなみグッズも忘れずに準備しておきましょう。
職場や業界によっては、ネイルやピアス、髪色などのスタイルに一定の基準や雰囲気がある場合もあります。
出勤初日は職場の雰囲気がまだつかめていないことも多いため、まずは控えめなスタイルで臨み、周囲の様子を見ながら調整していくと安心です。
- 転職初日は面接と同様に、ビジネスシーンや職場の雰囲気に合う服装で出社しよう
【初日心得3】初日から業務に就くつもりで事前準備を
転職初日は、あいさつや社内見学、デスク周りの備品や制服など支給物の受領、パソコンやメールの設定などで終わってしまうことがありますが、会社によっては入社一日目から実務に就く場合もあります。
出社初日までに就業規則を頂ける場合は、事前に目を通して、転職先の職場の基本ルールを覚えておくことはもちろん、ホームページなどで分かる会社の組織図や支社・営業所の所在地、取扱商品の種類・名称・特徴、主要取引先の会社名や事業内容など、可能な範囲で情報を集め、把握しておくと更に良いでしょう。実務を任された時にも、よりスムーズに入っていけるはずです。
- 初日までに職場のルールや会社の組織図、商品や取引先などを把握しておこう
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【初日心得4】“半歩下がって”職場に溶け込もう
転職先で何よりも大切なのは、職場に溶け込むこと。自分からあいさつをして、任された仕事に自主的に取り組みたいものです。「話し掛けてもらおう」「仕事の指示を待とう」などと受け身でいてはいけません。
転職者ならではの客観的な視点は、既存の社員にとって新鮮でありがたいものです。だからこそ、業務の内容や進め方について意見や感想を求められた際には、“新鮮な視点”を生かしつつも、一歩引いて全体の流れを尊重する「半歩下がる」意識を持つことが大切です。
特に気を付けたいのは、同じ職種や同じ業界などに転職した経験者の場合です。いくら経験やスキルがあっても、転職先では新人です。初日の段階では企業や担当業務の全体像が見えていないこともあるため、初日から「前の職場では……」「自分のやり方は……」といったセリフは禁物です。
自分の今までの経験があるとは思いますが、まずは新しい会社のやり方を理解することが大事です。もし仕事のやり方や進め方が前職と違う場合は、素直に周囲に聞くことも大切です。そのうえで効率を良くするための改善提案として「こういうやり方もある」と伝えれば、周囲の理解にもつながるでしょう。
内部に染まっていない客観的かつ新鮮な視点は転職者ならではのもの。だからこそ、まずは新しい職場のやり方をマスターし、一定の実績を築き信頼を得てからのほうが望ましいかもしれません。
- 何事にも自発的・自主的に取り組もう
- 新しい職場のルールや慣習に従い、業務で実績を築くことで信頼を得よう
- 分からないことや疑問は素直に周囲に聞こう
【初日心得5】自己紹介・あいさつは笑顔で&簡潔に
出社初日は、一緒に働く人たちの前で自己紹介や簡単なあいさつを求められることがあります。
自己紹介と聞くと緊張してしまうかもしれませんが、まずは「笑顔」を心掛けること。そして「礼儀正しさ」と「ハキハキと話すこと」にも気を配りましょう。仕事をスムーズに進めるためにも、最初に良い印象を持ってもらうことを心掛けてください。
忙しそうなタイミングや会議などであいさつすることもありますので、1分程度にまとめて話すことを心掛けましょう。
リモートの場合のマナーや注意点
コロナ禍以降はオンライン会議で入社のあいさつをするケースも増えましたが、リモート環境でも対面と同様、笑顔を心掛けましょう。
リモート環境特有の注意点は、目線です。モニターの画面越しに出席者を見ながら話したくなりますが、パソコンのカメラは画面上部についていることが多く、画面を見て話そうとすると目線がそれ、下を向いている印象になってしまいます。出席者と目線を合わせる気持ちでカメラをしっかりと見つめ、あいさつしましょう。
また、マイクが遠いと声が届きにくくなるため、音声の設定なども事前に確認しておくと安心です。
チャット・メールの場合のマナーや注意点
社員数や部署が多い職場では、対面で全員にあいさつすることができないこともあるでしょう。
そんな時は、チャットやメールであいさつすることもあります。表情や顔が見えず、人となりが分からないなかでの自己紹介ということに留意して、事前に自己紹介文を作成しておくのもいいでしょう。
口頭でのあいさつの場合でも文章でのあいさつの場合でも、特に注意すべきなのは、前職での実績や自己PRを必要以上に伝えてしまうこと。人によっては「自慢」などと捉えられ、マイナスの印象を与えることもあるので注意しましょう。
- 「笑顔」「礼儀正しさ」「ハキハキと話すこと」を心掛けて
- 自己紹介は簡潔に。氏名プラスアルファの情報があるとGOOD!
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【例文】転職初日の自己紹介・あいさつ
自己紹介・あいさつで長く話そうとする必要はありませんが、氏名だけでなく趣味や特技、または前職は何をしていたかなどを簡潔に添えると、同僚から興味を持ってもらえたり、会話の糸口となって後で話し掛けてもらいやすくなったりすることもあります。
ここでは転職初日の自己紹介・あいさつの例文を、口頭・テキストそれぞれご紹介します。
口頭でのあいさつ例
まず口頭でのあいさつ・自己紹介の例文をご紹介します。
<基本パターン>
おはようございます。本日付で入社いたしました○○(氏名)と申します。
前職では××の仕事で△△エリアを担当しておりましたが、このたびご縁をいただき一緒に働かせていただくことになりました。即戦力として活躍できるよう精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
<未経験について話すパターン>
本日からお世話になります○○(氏名)です。これまでは△△業界で××職をしていました。
初めての業界のため不慣れな点も多いため、皆さまから学ばせていただきながら、一日でも早くお役に立てるよう努力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
<趣味や特技も紹介するパターン>
おはようございます。本日より、皆さまと一緒に働かせていただくことになりました○○(氏名)と申します。△△県出身です。このたびご縁があり入社させていただきました。
趣味はキャンプで、休日にはよく田舎に出掛けています。もし同じ趣味の方がいらっしゃいましたら、ぜひお声掛けください。早く会社に貢献できるよう、一生懸命頑張りますので、ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
テキストでのあいさつ例
テキストでのあいさつは表情が見えない分、口頭でのあいさつよりも難易度が上がります。誤字脱字がないか、読みにくくなっていないか、正しい日本語を使っているかなどを確認してから送信するようにしましょう。
口頭のあいさつでは長く感じなかった文章も、テキストにすると長く感じることもあります。例えば、以下の例のように適宜改行を入れて読みやすく整えると良いでしょう。
◯◯部の皆さま
初めまして。
本日付で○○部(所属部署やグループなど)に配属されました
○○(氏名)と申します。
前職では△△業界で××職をしていました。
〇〇業界は初めてなので不慣れな点も多いですが、
皆さまからしっかり学んでいきたいと存じます。
一日でも早く仕事に慣れ、お役に立てるよう精進してまいります。
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
何卒、よろしくお願いいたします。
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頑張って初日を乗り切った……が、すぐに辞めたくなったら?
新しい会社で働き始めて早々に、「何か違うかも……」と思ってしまう人も多いようです。
しかし、安易に再び転職に踏み切ろうとするのは良くありません。新たな職場、新たな仕事なのですから、以前よりも疲れやストレスがたまりやすく「辞めたい」と思いやすくなっている可能性があります。まずは職場環境に慣れること、そして自分の仕事に集中することで乗り切れないか考えてみましょう。
もし業務内容や勤務条件が「入社前の説明と違う!」ということがあれば、雇用契約書の労働条件なども見直し、会社側と話し合う機会を持ちましょう。業務内容に不満を感じている場合、入社直後は研修を兼ねて一時的な配属を行ったり、本来よりも幅広く業務を経験させたりすることも会社によってはあるようです。
一定期間が過ぎれば希望の部署への配属や、経験を生かせる業務を任せられるなど、次のステップに進めるといった例もありますので、確認してみましょう。
いずれにしろ、「転職後、すぐにまた転職」となると、次の転職活動をするうえで大きなリスクが伴います。それを念頭に置いたうえで再転職を検討してください。
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Q&A転職初日のあいさつでよくある質問
転職先の出社初日に関連したよくある質問にお答えしていきます。
初出勤の際は手土産を持っていったほうがいいですか?
一般的には不要です。手土産を持っていかなくても失礼にはなりません。
初出勤はこれから職場の一員としてスタートする日なので、丁寧にあいさつできれば十分です。また、手土産を持参するとかえって気を遣わせる可能性もあります。
ただし、周囲とのコミュニケーションのきっかけとして手土産を持参するケースもあります。例えば、数人規模の企業で面接時からすでに打ち解けている場合や、遠方からの転職で「地元のお菓子を持ってきました」といった自然な流れがある場合には、歓迎されることもあるでしょう。
初出勤のあいさつをする時は、マスクを外したほうがいいですか?
初出勤時のあいさつでは、マスクを外して顔が見える状態であいさつしたほうが、表情が伝わりやすく、好印象につながりやすいでしょう。
ただし、マスクの着用については職場ごとに対応が異なる場合もあるため、事前に採用担当者に確認し、その場のルールや雰囲気に応じて判断するのが安心です。
なお、マスクの着用は2023年3月以降、厚生労働省が「個人の判断に委ねる」との方針を示しており、現在もその考え方が基本とされています(※)。
「マスクの着用について」|厚生労働省ウェブサイト
初出勤時のあいさつはどこまですべきでしょうか?
チームや部署内、すれ違った従業員にはあいさつするのが一般的です。すれ違いざまのあいさつは、相手が急いでいるようであれば手短にするなど、業務に支障のないよう配慮しましょう。
社風や会社の規模によっても違いますので、不安であれば採用担当者に聞いておきましょう。
あいさつをする際、緊張して言葉が出なくならないか不安です。うまく話せるコツはありますか?
前述した「例文」を参考にしながら練習を重ねておくことをおすすめします。オンラインであれば、メモを手元に準備しておくことでよりスムーズに話せるでしょう。
まとめ
転職先への出社初日は、服装やあいさつの方法などの準備を事前に確認しておくことで、不安や緊張を和らげられます。立ち居振る舞いで気を付ける点も押さえておくことで、より早く新しい職場になじめるでしょう。
転職活動中にアピールしたあなたの実績や人柄が評価されて入社するわけですから、不安に思い過ぎることはありません。ここでご紹介したポイントを押さえて新たな職場にイチ早くなじみ、活躍してください。
監修者
石黒 真実
マナー講師・日英バイリンガルMC
puente
2017年より、マナー講師・日英バイリンガルMCとして活動。
「自分も相手も組織も活かす」をモットーに年間100件以上の研修に登壇するほか、日本テレビ「スッキリ」などメディア監修や取材対応も行っている。企業の社員教育・労働衛生担当やCATV局のキャスターとして人の個性や思いを引き出してきた経験を生かし、「分かりやすく」「即、使える」研修を心掛けている。
マイナビ転職 編集部
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