ゆるめるモ!「虚無泥棒」インタビュー|過去を塗り替えて未来へ!新体制アルバム&再録ミニアルバムを完成させた6人が語る現在地 (3/3)

やっと「ゆるめるモ!の一員だ」って実感できた

──そうして選ばれた曲が、ついに皆さんの声で生まれ変わったわけですが、完成した音源を聴いて、どうでしたか?

一同 うれしい!

──やっぱりそうですよね。これまでは、ゆるめるモ!のメンバーとしてライブで歌ってはいても、たぶんどこか先輩たちの曲をカバーしているような感覚もあったのかな、という気がして。それが名実ともに自分たちの作品になったわけで。

めあり 何年も歌ってきてるので、ライブではもちろん自分たちの曲として歌ってますが、やっぱり音源で聴くとなると、前のメンバーさんだったんです。これが当たり前だったんです。でも今回再録させていただいて、いざ自分たちの声で聴くと、「ああ、自分はゆるめるモ!なんだ」って。「ゆるめるモ!の歴史の一部になったんだな」っていうのをようやく実感した気がします。

めあり

めあり

まこと やっぱり、昔これらの曲を作ってくれたメンバーの方々がいるから、再録したからといって「自分たちの曲にしていいのかな?」という気持ちはあったんですけど、録り終えた音源を聴いたら「自分の声だ!」と思ってうれしかったです。自分がメンバーとして歌ってるってことに、けっこう感動しちゃって。ほかのみんなのパートも、メンバーが違うから声も違って、新鮮で面白かったです。

らき 初めて聴いたとき、すごく声が新しいなって思いました。「新しい、ピカピカだ」って……いや、別に前の声が暗いっていうことじゃないんですけど、なじみのある曲がなじみのある声になっててうれしかったです。

へそ できあがった再録の音源を送ってもらって聴いたときに、めちゃくちゃ感動したんですよ。「これがゆるめるモ!だ」という感覚を全身で浴びた気がして。そしてその中に確かに私がいる、っていう。どう言葉にしたらいいかわからないんですけど、本当に感動したことを覚えています。

ねるん やっと「ゆるめるモ!の一員だ」という実感ができた感じです。自分が関わる前からすでにできあがっていたゆるめるモ!というものを、自分はラッキーなことに見つけることができて、曲を聴き込んで、勝手に救われたりしていた中で……辞めていったメンバーさんたちと一緒に活動していた時期もあったけど、ずっと「ゆるめるモ!だって実感はない」って言ってたんですよ。みんなから見たら同じ「ゆるめるモ!という名前のグループにいるメンバーの1人」だと思うんだけど、自分はそんなふうに見てなくて、別物だと思ってたんです。でも今回の再録ミニアルバムで自分の声を聴いたときに、やっと実感が湧いてきた。今までの人生とのつながりを感じました。「昔も今も、同じ人が生きてる人生だったんだ」って。

もう通過点なんて全然言ってられないです

──フルアルバム「虚無泥棒」と再録ミニアルバム「ロクロクビ!」によって、本格的に“今のゆるめるモ!”がスタートすることになるのかなと思うんですが、これからゆるめるモ!としてこうなっていきたいというビジョンは、皆さんの中にありますか?

まこと テレビとか、大きい画面に映って今のゆるめるモ!をたくさんの人に見てもらい、存在に気付いてもらいたいですね。

まこと

まこと

らき 今のゆるめるモ!が少しずつ知られてきてる気がするので、パフォーマンス面などをもっと磨いて、新しく知ってくれた人に魅力をもっと見せつけたいです。

へそ グループとしてじゃなくて個人の話なんですけど、自分はまだまだ殻を破りきれてないと思っていて。自分を守ろうとするのは、いいところでもあり悪いところでもあると思うんですけど、そんな自分をもうちょっと破けたらいいなと思ってます。パフォーマンスの面でも、人としての中身の面でも。

へそ

へそ

めあり 世の中に数えきれないほどのアイドルグループがいる中で、今のゆるめるモ!はどこに出ても勝負できると思っているんです。あとは世の中に埋もれずに、どう自分たちの魅力を出していくのかという問題になっているんじゃないかって。どこにでも出ていく準備はできてるので、早く出ていけるようにしたい気持ちです。

なに あとは、初歩的なところを改善していきたいなと思いますね。例えばファンの方に向けてのアナウンスとかを、個人としてももっとしっかりやるとか。パフォーマンスのスキルを上げてライブの満足度を高めるというのはもちろんそうなんですけど、推し心地のいいアイドルはやっぱり応援のしがいがあるし、そのへんにまだまだよくなる余地があると思うので。

ねるん 目標みたいな話をするのが本当に苦手なんですけど……ゆるめるモ!は今年で結成13周年で、自分が加入したときは6周年だったんです。ゆるめるモ!の歴史の半分に追いついてしまう中で、もう通過点なんて全然言ってられないです。なんて言うんだろう……納得を見つけたい。自分のモチベがグラグラになることもあるけれど、成し遂げたい、というか、“生き遂げたい”と思います。

ゆるめるモ!

ゆるめるモ!

清竜人からゆるめるモ!へメッセージ
清竜人

「真面目に生きて報われたいの♡」をプロデュースしました清 竜人です!
個人的にめちゃお気に入り曲です!
真面目に生きている人が報われる世の中であってほしいと切に思います!
僕は報われなくて大丈夫です!
沢山の人に聴いて貰えますように!
ゆるめるモ!のみんなが報われますように!

プロフィール

ゆるめるモ!

フリーライターの田家大知が路上でスカウトしたメンバーにより、「窮屈な世の中を私達がゆるめるもん!」というコンセプトのもと2012年10月に結成された女性アイドルグループ。楽曲はニューウェイブを軸に、エレクトロ、クラウトロック、シューゲイザー、ハードコア、ヒップホップ、アンビエント、テクノなどさまざまなジャンルが取り入れられ、これまでリリースした楽曲は130曲を超える。2014年7月に初のフルアルバム「Unforgettable Final Odyssey」をリリース。また2015年10月に初主演映画「女の子よ死体と踊れ」が公開され、2016年4月からはテレビ東京「ほぼほぼ ~真夜中のツギクルモノ探し~」にレギュラー出演した。海外での活動も多く、イタリア・ベトナム・台湾・上海・香港・バンコク・韓国といったさまざまな国や地域での公演も20回以上にわたって実施。現在のメンバーは、なに、ねるん、へそ、めあり、らき、まことの6人。