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【『レッド・メタル作戦発動』刊行記念・連続エッセイ/冒険・スパイ小説の時代】あのころは愉しかった・80年代回顧(北上次郎) 冒険アクション大作『レッド・メタル作戦発動』(マーク・グリーニー&H・リプリー・ローリングス四世、伏見威蕃訳)刊行を記念し、1970~80年代の冒険・スパイ小説ブームについて作家・書評家・翻訳家が語る連続エッセイ企画を行います。第1回は書評家・北上次郎さんです。 *** クレイグ・トーマス『狼殺し』の再読を、ずっと迷っている。 私はいま《ミステリマガジン》で「勝手に文庫解説2」という連載をしているのだが、ここで『狼殺し』を取り上げる予定で、そのときの見出しまですでに考えている。 「トーマス『狼殺し』は最高である!」 というのがそれだ。私は、日本に翻訳された冒険小説のベスト1が『狼殺し』だと確信しているのである。にもかかわらず、その再読をずっと迷っているのは、いま読んで
『図書館の魔女(上)』 高田 大介 講談社 2,520円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『図書館の魔女(下)』 高田 大介 講談社 2,730円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS ①『図書館の魔女』高田大介(講談社) ②『深紅の碑文』上田早夕里(早川書房) ③『know』野崎まど(ハヤカワ文庫) ④『愛しいひとにさよならを言う』石井睦美(角川春樹事務所) ⑤『風の王国』平谷美樹(ハルキ文庫) ⑥『七帝柔道記』増田俊也(角川書店) ⑦『金色機械』恒川光太郎(文藝春秋) ⑧『小さいおじさん』尾崎英子(文藝春秋) ⑨『たからもの』北原亜以子(講談社) ⑩『なぎさ』山本文緒(角川書店) 今年も日本の現代エンタメのベスト10を選んでみた。2013年最大の反省は、『図書館
「北上次郎の質問箱」第四回 霜月蒼さま ジャック・リーチャーは本当に カッコいいですか? 北上次郎の質問箱・第四回の回答・前篇(執筆者・霜月蒼) 【承前】 1986年、北上次郎の『冒険小説の時代』を読んでいたわたしは、ある作家の新作についての評に引っかかりをおぼえた。その作家とは―― クライブ・カッスラーである。 問題の書評は、1982年に邦訳されたカッスラーのダーク・ピット・シリーズ第5作『マンハッタン特急を探せ』をとりあげたものだった。このシリーズは「国立海中海洋機関(NUMA)」なる機関の特殊任務担当ダーク・ピットが、海にまつわるさまざまな陰謀と戦うという人気作品。このシリーズについて北上次郎は、代表作『タイタニックを引き揚げろ』を高く評価しつつも、以降邦訳された『氷山を狙え』『QD弾頭を回収せよ』といった作品について、一貫して違和感を表明してきた。そして続く邦訳『マンハッタン特急を
書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 二月の七福神です。ようやく暖かくなってきました。通勤通学の車内も心地よい眠りを誘う温度になってきたのではないでしょうか。春は誰でも眠いもの。そこではっと目を覚まさせる傑作ミステリーをご紹介します。 (ルール) この一ヶ月で読んだ中でいちばんおもしろかった/胸に迫った/爆笑した/虚をつかれた/この作者の作品をもっと読みたいと思った作品を事前相談なしに各自が挙げる。 挙げた作品の重複は気にしない。 挙げる作品は必ずしもその月のものとは限らず、同年度の刊行であれば、何月に出た作品を挙げても構わない。 要するに、本の選択に関しては各人のプライドだけで決定すること。 掲載は原稿の到着順。 北上次郎 『ライアンの代価』トム・クランシー/マーク・グリーニー/田村源二訳 新潮文庫 いまさらどうしてクランシーなのだ、と言われるかもしれ
アウトロー 上 (講談社文庫) 作者: リー・チャイルド,小林宏明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/16メディア: 文庫 クリック: 39回この商品を含むブログ (32件) を見るアウトロー 下 (講談社文庫) 作者: リー・チャイルド,小林宏明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/16メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (25件) を見る 1月の七福神 を見て、びっくりした。霜月蒼が推薦作として、リー・チャイルドの『アウトロー』(小林宏明訳/講談社文庫)をあげ、次のように書いていたのだ。 いまもっとも日本で過少評価されている作家はリー・チャイルドだと思うのです。カッコいい!と理屈抜きで思わせるヒーロー像とアクション、精緻なプロットと、律儀な謎解き。読めば確実にスカッとできる安心のエンタメとして、本当ならディーヴァーやコナリーとともに毎年
『私を知らないで (集英社文庫)』 白河 三兎 集英社 683円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『海の見える街』 畑野 智美 講談社 1,575円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『母親ウエスタン』 原田 ひ香 光文社 1,785円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)』 マーク・グリーニー 早川書房 987円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『小野寺の弟・小野寺の姉 (リンダブックス)』 西田征史 泰文堂 1,260円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.co
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『プールの底に眠る (講談社ノベルス)』 白河 三兎 講談社 840円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『いつか、虹の向こうへ (角川文庫)』 伊岡 瞬 角川グループパブリッシング 500円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『潜入ルポ アマゾン・ドット・コム (朝日文庫)』 横田 増生 朝日新聞出版 924円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『歿―映画人忌辰抄』 浦崎 浩實 ワイズ出版 2,310円(税込) >> Amazon.co.jp >> HonyaClub.com>> エルパカBOOKS 『能は死ぬほど退屈だ―演劇・文学論集』 小谷野 敦 論創社 2,415円(税込) >> Amazon
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書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 いつのころからか、11月にはミステリーがあまり刊行されないという不思議な慣習ができてしまいました。しかし貪欲な読書家は、一休み、中休みなどといわずに良書を探し求めているのです。またもや少々遅くなってしまいましたが、翻訳ミステリー読みたちが自信をもってお薦めする11月のお薦め本をぜひご覧ください。 (ルール) この一ヶ月で読んだ中でいちばんおもしろかった/胸に迫った/爆笑した/虚をつかれた/この作者の作品をもっと読みたいと思った作品を事前相談なしに各自が挙げる。 挙げた作品の重複は気にしない。 挙げる作品は必ずしもその月のものとは限らず、同年度の刊行であれば、何月に出た作品を挙げても構わない。 要するに、本の選択に関しては各人のプライドだけで決定すること。 掲載は原稿の到着順。 千街晶之 『バウドリーノ』ウンベルト・エ
法橋和彦『月をみるケンタウルス』(未知谷)は、いきなりトルストイの話から始まる。トルストイが政府公認の街娼を買うようになったのは十六歳のころで、たちまち夢中になる。これではいかんと何度も反省するもののやめられず、そのうちに女遊びだけにとどまらず、賭博までするようになる。 カルタ、ビリヤード、ルーレットなど、勝ったことは一度もなく、1回1000ルーブル単位で負け、ひどいときは3日3晩ぶっとおしで3000ルーブル負けたこともある。50ルーブルあれば、2食賄い付きで1カ月下宿できた時代の3000ルーブルはすごい。 で、そういうトルストイの話から始まったエッセイは、ゆっくりとテンポイントの話に移っていく。テンポイントは1970年代後半に活躍したサラブレッドで、トウショウボーイ、グリーングラスと並んで3強の時代を作ったが、1978年、66.5キロの酷量を背負った日経新春杯のレース中に骨折、43日間に
書評七福神とは翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人のことなんである。 おひさしぶりです。今月は大幅に遅れてしまい、申し訳ありませんでした。それにしても八月は傑作揃いでした。このまま年末に向けて新作ラッシュが続くのでしょうか。嬉しい悲鳴をあげている七福神今月お薦めの一冊は……? (ルール) この一ヶ月で読んだ中でいちばんおもしろかった/胸に迫った/爆笑した/虚をつかれた/この作者の作品をもっと読みたいと思った作品を事前相談なしに各自が挙げる。 挙げた作品の重複は気にしない。 挙げる作品は必ずしもその月のものとは限らず、同年度の刊行であれば、何月に出た作品を挙げても構わない。 要するに、本の選択に関しては各人のプライドだけで決定すること。 掲載は原稿の到着順。 北上次郎 『回帰者』グレッグ・ルッカ/飯干京子訳 講談社文庫 グレッグ・ルッカ『回帰者』(飯干京子訳/講談社文庫) アティカス・コ
吉野仁氏への質問のつもりが だんだんズレてしまったが 大事なことなので書いておこう ミステリマガジン誌上で「翻訳ミステリ応援団!」という座談会を1年以上にわたってやっていたことがある。これは翻訳家の田口俊樹が、翻訳ミステリー冬の時代を何とかしなければ、と言いだして始まったもので、編集者、翻訳家、書店員、エージェント、出版営業、書評家、大学生と各回三人ずつに集まってもらい、翻訳ミステリーが売れなくなった原因の追求と、打開策の検討、翻訳ミステリの楽しさなど、縦横に語ってもらおうという企画だった。 オブザーバーとして立ち会ってほしいと田口俊樹から言われたので、まあさして私は役に立たなかったが、最初から最後まで付き合った者として証言しておきたい。というのは、そのときの結論は、 「解決策はない」 というものだったのである。業界のあらゆる部署の人を呼んだのである。こちらが呼ぶ前から、彼らのほうで知恵を
吉野仁さま、書評家のすすめる本を買いにいく読者と 作家のすすめる本を買いにいく読者のどこが違うのですか? 「http://homepage2.nifty.com/yoshinojin/」は愛読しているブログだが、8月21日の発言が気になったので書いておきたい。本の雑誌9月号の翻訳ミステリー特集に対する批判から始まって、書評と読者の関係にまでその言は及んでいる。本の雑誌9月号に対する批判についてはここでは触れないことにする。私はそれに答える立場でもない。私の名前が出てくる箇所があるので、行きがかり上、そこにだけ触れることにしたい。 できれば、「巧言令色 吉野仁」8月21日の項を読んでからこれを読んでいただきたいのだが、それも面倒だという人のために、少し長くなるがその一部を引いておく。 「で、あえて同じような例を挙げると、かの北上次郎さんが理想とする「もっともいい書評」とは、「それを読んだ読者
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