まず先に断っておくと詐偽に遭ったことは本当だが、この文章はAIに書いてもらっている。 理由はまだ傷が癒えきっていないことと、自分の言葉で振り返ることができるほどまだ冷静ではないからだ。 夜に届いた一本のメールが、全ての始まりだった。 「ヤマト運輸より、再配達のお知らせ」 ちょうどAmazonで注文していたから、疑いなんて一切なかった。 URLを踏んで、開いたページのロゴは完璧にクロネコ。フォントも、黒×黄色の配色も、文面も“本物”。 追跡番号っぽい数字が一列あって、それを見たときにはもう「これは本当のやつだ」と思い込んでいた。 画面の下に、何の違和感もなくクレジットカード番号の入力欄。 ネット通販してれば普通に見る光景だ。 “そういうものだと思った”のが一番の失敗だった。 カード番号。 有効期限。 セキュリティコード。 全部入れて送信。 ……画面が固まった。 次のページに進むでもない。 戻