他人の反復動作にイライラする人は多い。こうした症状「ミソキネシア」についての研究は始まったばかりだ。神経や遺伝など複合的な要素が絡んでいる可能性があるため、症状の解明は人間を知る一歩となりうる。 ミソキネシアとは何か 他人が足先で床をトントン鳴らしたり、髪の毛を指先にくるくると巻いたり、ペンをカチカチ鳴らしたりする何気ない「動作」が、どうにも不快で、場合によっては怒りすら覚える人たちがいる。 この反応は「ミソキネシア(動作嫌悪症)」として知られ、日常的な人とのかかわりを難しくするほど、他人の反復動作に過敏なことを指す。 ミソキネシアの研究がはじまったのはごく最近だが、最大3人に1人が、程度の差こそあれ、他人の反復動作に何らかの不快感を覚えることがわかっている。 トリガー(引き金)となり得る動作のなかには、貧乏ゆすり、爪を噛む、そわそわする、さらにはあくびなども含まれる。そんなミソキネシアは