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世界最軽量モバイルノートPC「LIFEBOOK WU5/J3」長期試用レビュー=実測したら「623.5g」しかありませんでした!!
2025年01月31日 10時00分更新
 「FMV Zero」こと「LIFEBOOK WU5/J3」は、富士通クライアントコンピューティング(以下FCCL)の「富士通 WEB MART」
でカスタマイズして購入できる、世界最軽量モバイルノートPCです。
今回、FCCLから3カ月ほど借用し、主に使い勝手に重点を置き、4回に分けてテストレポートをお届けすることとなりました。第1回目では、最大の売りであるモバイル性能と、ノートPCとしての使い勝手についてレビューしていきます。
通常の実機レビューはこちらの2つの記事を参照してください。
試用している「LIFEBOOK WU5/J3」は、CPUに「インテルCore Ultra 7 プロセッサー 155U」(12コア[2P+8E+2LPE]、14スレッド、最大4.8GHz、15W)、メモリーは16GB(LPDDR5X-7467)、ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「SAMSUNG MZVL8512HDLU-00BLL」(512GB)を搭載しています
 「LIFEBOOK WU5/J3」の最大の売りであるモバイル性能のなかでも、激押しされているのが「世界最軽量ボディー」です。
カタログスペックとしては「約634g」となっていますが、実測したら「623.5g」でした。工業製品であっても製造上の誤差は当然生じます。FCCLは正直すぎるのか、心配性なのか、かなーりマージンを確保しているわけです。
 ちなみにワタシが普段使っているノートブックの実測重量は1499.5g。「LIFEBOOK WU5/J3」のあとに持ってみたら、超重く感じました。人間はこうして堕落していくんですね……。
これだけボディーが軽いと、どのぐらいの剛性が確保されているか心配な方もいると思います。
 「LIFEBOOK WU5/J3」にはカーボン素材が採用されており、MIL規格に準拠。下の写真のようにパームレストの端っこを持って上下に振ってみても、キシミ音はまったく聞こえません。
とは言っても底面部分はたわみます。でも不安感はないですし、変形することもなかったです。カーボン素材は弾性率が高いという特性を備えており、力を加えて変形させても、復元力が働いて元に戻るんですね。
 軽さと堅牢性を両立したカーボンは、「LIFEBOOK WU5/J3」にもってこいの素材というわけです。
バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度、ボリューム40%で「PCMark 10 Modern Office Battery Test」を実行したところ、6時間42分動作しました。
 「LIFEBOOK WU5/J3」はカタログスペックで「約634g」の世界最軽量ボディーを実現するため、31Whという比較的小容量のリチウムイオンバッテリーを内蔵しています。
しかし、低消費電力性能に優れたインテルのUプロセッサー(ベースパワーが15W)を搭載することで、長時間外出先でACアダプターやモバイルバッテリーをつなぐ必要がないスタミナ性能が確保されているわけです。
…というか、連続で6時間も仕事したくないです。容量31Whというバッテリーは、軽さとバッテリー駆動時間を両立させる、最適解といえるでしょう。
 「LIFEBOOK WU5/J3」のキーボードのフィーリングは非常にいいです。14型ディスプレーを搭載し、高さ15.8~17.3mmの薄型ノートPCながら、キーピッチは約19mm、キーストロークは約1.5mmを確保。
文字キーはすべて等幅に揃えられており、密着しているキーはカーソルキーの上下のみ。完全に日本語キーボードに特化したレイアウトです。
タッチパッドは確実な操作を重視して物理ボタン式を採用しており、クリック感は良好。その上のタッチ部分は実測98×47mmが確保されているので、複数指のジェスチャー操作に十分なスペースが用意されています。
 「LIFEBOOK WU5/J3」はもちろんCopilotキーも装備。長年日本向けにノートPCを作り続けてきたFCCLならではの、フルスピードで文字入力できる日本語キーボードです。
 「LIFEBOOK WU5/J3」の14型WUXGAディスプレー(1920×1200ドット)には高輝度、高色純度、広視野角が謳われているTFT液晶パネルを採用。カラーキャリブレーション機器で実測したところ、sRGBカバー率99.9%という広色域を確認できました。
またディスプレー表面はノングレア(非光沢)仕様となっており、照明や外光などの映り込みを低減してくれます。ビジネス用途にも、エンターテイメント用途にも活躍してくれる画質を備えています。
ディスプレーの至近距離にLED照明を置いてみましたが、光源の形がわかるぐらい映り込みが抑えられています。グレア(光沢)ディスプレーなら、もっと広範囲に白飛びします。部屋の照明なら、映り込みはほぼ気になりません
 「LIFEBOOK WU5/J3」のインターフェースは非常に充実しています。右側面にはmicroSDメモリーカードスロット、USB 3.2 Gen1 Type-A、HDMI、有線LAN(1000BASE-T)を装備。
 左側面にはセキュリティーロックスロット、USB 3.2 Gen2 Type-C(USB Power Delivery、DisplayPort Alt Mode対応)×2、USB 3.2 Gen1 Type-A、3.5mmコンボジャック×1を内蔵しています。昨今のモバイルノートはType-C×2だけというものも多いですから、「LIFEBOOK WU5/J3」は万全です。
個人的には最近アクションカメラやドローンを使う機会が増えているので、メモリーカードスロットはフルサイズのSDよりもmicroSDのほうが使うことが多いです。「LIFEBOOK WU5/J3」のインターフェース構成は筆者にはズバピタです。
有線LANは使う機会が減っていますが、セキュリティーポリシーから無線LANを使えない職場では重宝しそうです。ワタシ自身としても、ホテルに有線LANの端子があれば最高速でネット利用できるので、あればうれしい端子です。
 「LIFEBOOK WU5/J3」が筆者のもとに到着したのが約10日前。現在メインのノートPCとして試用していますが、いまのところモバイルマシンとしてまったく不満がありません。
次回は、動画編集や3Dゲームなど、ちょっと重ためのソフトを動かした際の使い勝手についてレビューしたいと思います。ではまた!
| 「LIFEBOOK WU5/J3」の主なスペック | |
|---|---|
| ディスプレー | 14.0型ワイド1920×1200ドットLEDバックライト付 高輝度・広視野角 TFTカラーLCD(ノングレア液晶) | 
| CPU | インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 155U / インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 125U | 
| グラフィックス | インテル® グラフィックス(CPUに内蔵) | 
| メインメモリー | 8 / 16 / 32 / 64GB (デュアルチャネル対応 LPDDR5X-7467) | 
| ストレージ | SSD:約256 / 512GB / 1 / 2TB (PCIe Gen4) | 
| インターフェース | USB 3.2(Gen2)Type-C×2(USB Power Delivery対応、DisplayPort Alt Mode対応)、USB 3.2(Gen1)×2(1つは電源オフUSB充電機能付)、HDMI、RJ-45、オーディオコンボジャック、microSDメモリーカード対応 | 
| Webカメラ | フルHD Webカメラ内蔵(プライバシーカメラシャッター付)(有効画素数約207万画素) | 
| サイズ/重量 | 308.8×209×15.8~17.3mm / 約634g~約639g | 
| サポートOS | Windows 11 Pro 64ビット版 / Windows 11 Home 64ビット版 | 
| Office | Microsoft 365 Basic + Office Home & Business 2024(個人向け)/なし |