気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Rogue Duck Interactive開発、PC/Mac/Linux向けに9月22日にリリースされた魔法ショップ経営シミュレーション『魔法薬の小さなお店』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、錬金術見習いとして自分だけの魔法店を経営するシミュレーションゲーム。プレイヤーは魔法薬ショップの新たな店主として、毎日の注文をこなし、店を少しずつアップグレードし、憧れの魔法工房を築いていきます。魔法の庭の手入れや作業台でポーションを調合するという要素も。日本語にも対応済みです。
『魔法薬の小さなお店』は、1,500円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Doraこんにちは、Dora Ozsoyです!ゲームデザイナーとして活動を開始してからもうすぐ10年になります。『魔法薬の小さなお店』は私の最新作で、とても満足している作品です。
好きなゲームについては私の過去のインタビューをご覧ください。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Dora私はもともと呪われたアイテムショップをテーマにしたゲームを考えていました。しかし、2025年に会社の目標が「のんびりした可愛いゲームを作ること」に変わったため、そのアイデアに可愛らしい要素を加えて再構築したのです。
本作のゲームデザインとしては、シーンごとにテンポを変えることで新鮮さを保つようにしています。ショップ画面では忙しくアクション満載。魔法の庭画面ではゆったり穏やか。錬金術の作業台では自分のペースで作業…と言った具合です。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Dora本作のアート担当は大の任天堂ファンなので、間違いなく任天堂作品の色合いや雰囲気が感じられると思います。また、シナリオ担当は魔法や魔女が大好きなので、彼女はたくさんの作品や様々な要素からインスピレーションを受けているでしょう!
――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Dora思いついた中で一番面白いと思ったアイデアの一つが、眠っている羊のキャラクターだと思います。なぜかと言うと、完全な敵ではなく、お客さんでもないのに、すごくうざいからです!このキャラクターには決められた起きるタイミングと言うものが存在せず、「Zzzz」をクリックするたびに、起きる可能性があると言う仕組みです。
そのため運が悪い時は、プレイヤーが何度も何度もクリックしてやっと起きる…なんてこともありました。開発チームとしては「3回クリックしたら必ず起きる」みたいな救済システムを入れようという案もありましたが、私は強く反対したのです。だって、店の真ん中で羊の女の子が延々と昼寝している光景なんて面白すぎるじゃないですか!
ただ、リリース版ではプレイヤーがイライラしないように、起きる確率を少し上げました。(笑)
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Dora(このインタビューに答えている)前日、Steamのプレイヤーの一人が「これは世界一のゲームだ」とコメントしてくれて、開発チーム全員でシャンパンを開けてお祝いしそうになりました。(笑)それぐらい嬉しかったです。
冗談はさておき、私たちは、すべての要素を解放した後もプレイし続けてくれているプレイヤーがたくさんいることに驚いています。すべてのアイテムを購入し、すべての魔女と出会い、すべてのポーションを発見したら、誰もがもう遊ぶのをやめてしまうと思っていたのです。しかし、「この雰囲気が好きだから」と言う理由でプレイを続けてくれている人たちもいるのです!
それがすごく嬉しく、今はその期待に応えるために新しいコンテンツを制作中です。次はハロウィンアップデートですよ!どうぞお楽しみに!
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Doraハロウィンアップデートでは、少しだけ怖いポーションや飾りを追加します。ちょっとしたネタバレになりますが…こちらの画像をご覧ください。小さなコウモリ、パンプキン、そして庭に置ける不気味な棺です!
そして、ハロウィンアップデートのあとは、さらに新しいポーションやアップグレード要素を追加する予定です。もっと長く遊びたいと思ってくれているプレイヤーの皆さんが、たくさんの新しいコンテンツを楽しめるようにしていきますよ!
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Doraもちろんです。私たちは、配信者の皆さんが私たちのゲームをプレイしてくださるのを見るのが大好きです!ぜひ配信してください。とても嬉しいです!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Dora『魔法薬の小さなお店』やRogue Duck Interactiveに興味を持ってくださり、本当にありがとうございます。現在、私たちは日本を舞台にした新作ゲーム『自販機シミュレーター』を開発中です。もしこの作品に関連するアイデアがあれば、ぜひSNSでタグをつけて教えてください。もしかしたら、あなたのアイデアが採用されるかもしれませんよ!
それでは、素敵な週末をお過ごしください。楽しんでくださいね!ではまた!
――ありがとうございました。
◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。