[go: up one dir, main page]

モウズイカの花紀行

花目的で東北の山を歩いてます。

鞍掛山で花探し(2025年5月8日)

今日は折角、岩手まで来たのだから、こちらの春の花も見て帰ろうと思った。
上坊牧野からの帰りに寄った鞍掛山は岩手山の南山麓に突き出た標高897mの低山。


鞍掛山


今回は登山の用意をして来なかった。
ゴム長で林を散策し、花を見ることにした。
歩いてみて驚いたが、今回は花が非常に少なかった。


昨年はこのお山を5月2日に訪ねている(こちら)が、
その折に咲いていたスミレ類やシラネアオイはまだ咲いてなかった。
昨年よりも十日以上、季節の進展が遅れているように感じた。
それでも標高750mの中間地点まで行ったら、カタクリがちょうど盛りだった。

 


キクザキイチゲも少し混じっていた。


この山に寄った理由のひとつはミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)だった。
このお花、何故か私の住む秋田市秋田県南ではほとんど見かけない(北の大館、鹿角には割と普通)。
ところが岩手には非常に多い。
それを見たくて寄ったのだが、この花は咲き出したばかりだった。


こちらは秋田にも多いエンレイソウ
この山では白花のミヤマエンレイソウと同じくらい多かった。


これは何だろう。

手持ち図鑑等での絵合わせではコジマエンレイソウかヒダカエンレイソウのようだが、
それらは北海道特産と聞いている。
ほかにムラサキエンレイソウも候補に上がったが、
こちらの花弁の色は薄紫との記述だった。
この濃い紅紫の花弁を持つエンレイソウは何だろう。
この個体の周囲に咲いているのは白いミヤマエンレイソウばかりだった。

こちらはウマノスズクサ科のトウゴクサイシン。


いろいろ歩き回っていたら、スミレの仲間も少しだけ咲いていた。

ミヤマスミレ


スミレサイシン


アケボノスミレ


アケボノスミレは秋田では超希少種だ。
今回、この山に来たもうひとつの理由がこのスミレだ。
なので、もう一枚。


この木の花はオオバクロモジ、クロモジ、どちらだろうか。


オオウバユリの芽出し。照りの有る葉と赤い葉脈が印象的だ。


この唐傘お化けのような芽出しはキク科のヤブレガサ。秋田にはほとんどない植物だ。


花以外の景物を少し。

ツチグリ。キノコの一種。


ドングリ(たぶんミズナラ)の発芽。

 


牛石。上の標識から見ると、牛そっくりに見えた。


以上。

---------------------------------
後日談だが、先の謎のエンレイソウfacebookのやり取りで、
ミヤマエンレイソウエンレイソウの雑種、ヒダカエンレイソウではないかとご指摘を頂いた。
一般的には北海道固有と言われるが、以前も岩手の山で報告があったとのこと。