電子たばこ使用、青少年は成人の9倍 WHOが初の推計公表

電子たばこ使用、青少年は成人の9倍 WHOが初の推計公表
 世界保健機関は6日、13─15歳の青少年少なくとも約1500万人が世界で電子たばこを使用しており、データのある国では使用率が成人より平均9倍高いとみられると発表した。英ニューキャッスルで2023年9月撮影(2025年 ロイター/CARL RECINE)
[6日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は6日、13─15歳の青少年少なくとも約1500万人が世界で電子たばこを使用しており、データのある国では使用率が成人より平均9倍高いとみられると発表した。電子たばこ使用に関する初の世界的な推計となる。
それによると、世界では1億人以上が電子たばこを使用しており、そのうち少なくとも8600万人が成人で大半が高所得国に在住している。
一方、世界のたばこ使用は減少傾向にあり、2000年には13億8000万人だった使用者は24年に12億人に減少した。
規制がますます強化されてたばこ使用の減少につながる中、業界は電子たばこなどの代替製品に目を向けている。たばこ会社は、禁煙支援を通じた従来のタバコによる害の軽減を目指し、成人喫煙者に照準を合わせていると説明している。
しかし、WHO健康決定要因・促進・予防部門のディレクター、エティエンヌ・クルグ氏は、電子たばこについて「ニコチン依存の新たな波」を引き起こしていると指摘し、「有害事象の軽減が宣伝されているが、現実には子どもたちのニコチン依存時期を早め、数十年来の前進を損なう恐れがある」と述べた。

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