今日12月10日は、断臂摂心を終えて二祖断臂に因む上堂を行う日である。かつての上堂語の中から、以下の一節を紹介したい。 断臂会の上堂。 風光成現す劫空の前。 身心を埋没す雪天に満つ。 但だ一刀刀下の血、 児孫に濺(そそ)いで百千年を得る。 『永福面山和尚広録』巻1 なお、この上堂語は日付が分かっていて、これは翌年に面山瑞方禅師(1683~1769)の本師損翁宗益禅師(1649~1705)17回忌があったことが語録から明らかであるため、つまり、1720年(享保5)12月10日に当たる。面山禅師37歳である。 さて、内容としては、二祖断臂の真実とは、その風光が現成するのは、空劫以前という無分別の境…