帝国データバンクが「2023年度における『100円ショップ』の国内市場規模が前年度比約5%増の1兆200億円前後となり、初めて1兆円を超えた」と報じたのは今年5月だった。ところが……現在の状況を経済担当記者が語る。 「しかし今年に入って様相は一変しました。原因は円安です。年初から円安傾向が続き、7月には1ドル160円を記録しました。そのため輸入コストは爆上がり。商品をほぼ100%で輸入に頼っている100円ショップは大打撃です。1ドル100円から150円へ円安になると、単純計算で仕入れ値は5割上昇します。しかし人件費や家賃など固定費は下がりません。 そのため薄利多売の100円ショップは青息吐息です。しかし価格を10円でもあげると、客数が激減してさらに買い上げ点数も少なくなります。まさにお手上げです」 そのため「脱100円」に舵を切るショップも出てきている。業界最大手の「DAISO」(大創産業