年間消費電力最大50%削減 食品を冷凍保管する「冷蔵倉庫」の中で、特に、マグロ、カツオなどの大型高級魚の貯蔵に使われる保管温度マイナス50℃以下のものは「超低温冷蔵倉庫」と呼ばれます。このような冷蔵倉庫は、マグロ漁船の水産基地や大都市の消費地など全国に400箇所ほどあり、私たちの食卓や飲食店への物流を影で支えています。しかし、この「超低温冷蔵倉庫」が、つい最近まで、存続できるかどうかという深刻な問題を抱えていたことは広く知られていません。 実は、冷蔵倉庫業界で使い慣れてきたフロン系冷媒が2020年で使えなくなるという問題に直面していたのです。これは、オゾン層破壊を防止するためのモントリオール議定書、地球温暖化に歯止めをかけるための京都議定書といった国際ルールにより、フロン冷媒の中でも環境負荷の高いものは転換を図ることが強く求められていたからです。「このままでは、冷やす冷媒がなくなってしまう