学会の全国大会で久々に会う人たちと大いに盛り上がった。ホテルに泊まる遠方からのメンバーが時間を気にせず飲んでいたのにつられて終電を逃してしまい、タクシーを拾った。いい気分で「おっやすみなさ~い!」と手を振って乗り込む私を、みんな陽気に見送ってくれた。 バタンとドアが閉まってタクシーが走り出すと、車内は打って変わって静かだ。運転手さんが渋い顔をして私に話しかける。 「こんな時間まで男の人らとなにしてんの」 「え、が…学会ですケド…」 「学会? 学会ってこんな男女入り乱れて飲んだくれてんのんか?」 なんか知らんが説教口調になる運転手。 「酒飲むの? それに男女別に活動してるんちゃうの?」 「え? なんで別にしやなあかんの? むしろ全体的に男の方が多い気もするなあ…」 ワタクシ研究分野の男女比について何故か心を巡らせることに。運転手はしつこい。 「アンタ女ひとりでなんともないんか?」 「いつもこ