1995年の阪神大震災以降に全国で起きた大地震で少なくとも47人が「家具類の転倒・落下・移動」で死亡し、同震災以外の死者14人のうち9人は「大量の本の落下」で亡くなったことが、兵庫県立大大学院で研究するアウトドア防災ガイドあんどうりすさんの調べで分かった。 家具類の転倒防止(固定)は住宅耐震化と並び地震から命を守る対策として推進されてきたが、あんどうさんは本を含む家具類の転倒・落下(通称「家具転」)による死者数について「住宅倒壊や津波、土砂災害などの死者数に埋もれて詳しいデータが少ない」ことに疑問を呈した。 阪神大震災での家具転による死者数は、大阪公立大の生田英輔教授の先行調査で33人とのデータがあった。これに加えてあんどうさんは96年1月~2025年1月に起きた熊本地震や大阪府北部地震、北海道胆振東部地震、能登半島地震などでの家具転死者数について、全国の新聞記事などを基に調査し、少なくと