クマ被害対策等に関する関係閣僚会議の初会合で発言する木原稔官房長官(左)=30日午後、首相官邸(春名中撮影) 深刻化するクマ被害を巡り、関係閣僚会議が30日開催され、政府一丸となっての対応が本格的に動き出した。すでに自衛隊の派遣方針が固まっているが、怪獣ゴジラの撃退に出動する映画のような部隊展開は難しく、どこまで実効性のある対応ができるかどうかが注目される。 野生生物相手の出動、極めて異例「まるで『シン・ゴジラ』の世界になってきた」。陸上自衛隊が秋田県の要請に応じ、相次ぐクマ被害の対処に乗り出すが、野生生物を相手に自衛隊が出動するのは極めて異例で、ある政権幹部は、こうつぶやいた。 映画では市街地を破壊するゴジラへの対処として武装テロなどを想定した治安出動が東京都から自衛隊へ要請された。治安出動での武器使用は相手が現に攻撃を仕掛けている「急迫不正の侵害」など警察官と同様の厳しい制限を負う。そ