政府は27日、クマによる人身被害が相次いでいることを受け、自衛隊を秋田県に派遣する方針を固めた。近く小泉進次郎防衛相が命令を出す。複数の政府関係者が明らかにした。 派遣部隊は、箱わなの設置や駆除した個体の輸送など後方支援に当たる。市街地などへの二次被害を避けるため、銃を使っての駆除は行わない。 秋田県の鈴木健太知事が27日、自衛隊の派遣を要望する考えを示していた。鈴木氏は28日に防衛省を訪れ、小泉氏との面会を調整している。秋田県側も自衛隊に直接的な駆除ではなく、後方支援を求める見通しだ。 秋田県内では田畑だけでなく住宅地にもクマの出没が相次いでいる。24日には東成瀬村役場付近で4人が襲われ、1人が死亡、3人が重傷を負った。 防衛省幹部は「自衛隊は便利屋ではないが、秋田県のクマの被害状況はあまりにひどい。できることから支援していく」と話す。一方、秋田県以外への派遣については、自衛隊の通常の活