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フレデリック・コンスタントの創業は1988年。100年を超える歴史を有する老舗が数多く存在するスイスの時計業界では新参だが、「スイスメイドの高品質な時計を適正な価格で提供する」という創業時のコンセプトを順守することが支持されて躍進。今や自社でムーブメントの開発から製造までを行う、ジュネーブを代表する人気マニュファクチュールブランドの一つへと上り詰めている。
左)時計ブランドが集まるスイス時計産業の中心地ジュネーブ郊外のプラレワットの自社工場。デザインから開発、組み立て、品質管理に至る工程の体制を整えている。2019年、世界的に高まる需要に対応するため自社工場を2倍の6200㎡まで拡張した
右)2003年に誕生し、今やブランドの大看板に成長した「クラシック カレ」。中でも「クラシック カレ オートマチック ハートビート」(写真)は特に人気が高い。その理由は、ブランドのアイコン“ハートビート”。機械式時計の心臓部であるテンプを鑑賞できるように仕立てたギミックだが、今でこそ、いろんなブランドが同様のデザインを採用しているが、フレデリック・コンスタントが元祖だ
ハートビート(日本限定モデル)
もちろん日本においても加速度的にファンを増やしている。ブランド創業35周年となる2023年秋には、東京・銀座エリア最大の商業施設「GINZA SIX」1階の「シチズン フラッグシップストア東京」内に国内初となる旗艦店をオープン。それが「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」だ。
伝統と最新トレンドが交錯する銀座には世界中のラグジュアリーブランドのブティックがそろう。時計ブランドの直営店や、老舗の高級時計店も点在し、時計ファンにとっては、さながら聖地のようなエリアでもある。そこに人気のフレデリック・コンスタントが旗艦店を置くのは自然な流れとも言えるだろう。
そもそもフレデリック・コンスタントは、クラシカルでエレガントな時計を主力に展開するブランド。ステータスをこれ見よがしに誇示するような装飾過多なデザインや、機能を優先した無骨なスポーツウオッチなどは手がけていない。そういう意味でも、洗練された大人の街である銀座と親和性が高い。
「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」外観。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」1階の「シチズン フラッグシップストア東京」内に23年秋にオープン。今では大人の街・銀座という特別なエリアにすっかり溶け込んでいる
詳細はこちら▶実際「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」は、オープンから2年を経て、銀座という特別なエリアにすっかり溶け込んでいる。時計ファンはもとより、銀座を散策中の人でも気軽に訪れることができる。売り上げも順調に拡大。海外を含め、ブランド取扱店舗の中で群を抜いた集客率を誇る店舗に成長を遂げている。
おそらく同店の存在はGINZA SIXの集客やイメージアップにも少なからず寄与しているだろう。
なぜ「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」は成功できたのか。次章からはその理由を、さらに深く掘り下げてみたい。
「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」は、ブランドのクラシカルエレガントなデザインコンセプトを反映した、洗練された空間となっている。ラグジュアリーな雰囲気に満ちていながら、GINZA SIXの1階という便利な立地なので、気がまえせず、気軽に入店できるのもいい。敷居の高さを意識させないのは、いかにも「手の届くラグジュアリー」を標榜するブランドらしい。
スペースを有効に生かすため、VIPルームのような空間をあえて作らなかったところも好感だ。訪れた客は、ショーケースに並ぶ時計を、カジュアルなギャラリーにいるかのような感覚で気兼ねなく、ゆっくりと鑑賞できる。
気になる時計があれば、ソファに座り、手に取って、じっくりチェックできる。
もちろんその場合、スタッフが時計のプロフィールを紹介してくれる。ブティック店長の髙田正樹さんは次のように語る。
「私どものモットーは、フレデリック・コンスタントの世界観を真心込めてお伝えすること。専門知識を持つ経験豊かなスタッフが、モデルの特徴やスペックをわかりやすく解説するとともに、ブランドの歴史や哲学なども丁寧に紹介いたします。おかげさまでお客さまには安心して買い物ができるとご好評をいただいております」
左上:ブティックではブランドのラインアップが一望できる。ここでしか見ることができないモデルも
左下/右:「時計に関する知識が豊富で、経験豊かなスタッフが真心を込めてお客さまをお迎えいたします」と語る店長の髙田正樹さん
腕時計は、何かの記念日や、頑張った自分へのご褒美など、人生の節目となるようなタイミングで購入することが多いものだ。その購入体験そのものを特別な思い出にしたいのなら、「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」は絶好の存在だ。
「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」が支持される最大の理由は、ブランドの店舗としては日本随一となる品ぞろえの豊富さだ。自社製ムーブメントを積むマニュファクチュールモデルを含め、現行の全ラインナップがそろい、新作もいち早く手に取ることができる。
世界最大の高級時計見本市「ウオッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2025」で会場の話題をさらった「クラシック パーペチュアルカレンダー マニュファクチュール」も、すでに同店で先行発売されている。
こちらは2016年、当時の時計界において“最もアクセシブルな価格の自社製パーペチュアルカレンダー(4年に1回のうるう年まで計算して調整する永久カレンダー機構)搭載機”として業界を震撼(しんかん)させた話題のモデルの進化版だ。
よりクラシックなデザインとなったケースは、日常使いがしやすいよう、径40mmにサイズダウン(前作は42mm)。その内側には34番目の自社製ムーブメントとなる、新開発のキャリバー「FC-776」を搭載。パワーリザーブを約72時間に延長させるなど性能面も大幅に向上している。
フェイスも美しい。3つのインダイヤル(12時位置は月とうるう年、9時位置は曜日、3時位置は日付表示)と、6時位置のムーンフェイズをバランスよく配置。キリッとしたドーフィン針とスリムな楔(くさび)形インデックスも、クラシックな雰囲気をさらに盛り上げる。それでいて盤面全体に(放射線上に筋目が伸びる)ソレイユ装飾を施したことで、しっかりとモダンな色気を感じる。
パーペチュアルカレンダーは、トゥールビヨンと並ぶ、時計好きが憧れる複雑機構。高額になるのが普通だが、本作は前作同様、手の届きやすい価格帯をキープしているのもうれしい。
いち早く実機をチェックしたい方は、ぜひブティックを訪れてみるべきだ。
「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」は、日本では同店のみの取り扱いや先行発売となるレアなモデルも以前から豊富に展開してきた。ブティックオープン2周年を記念し、そこにまた新たに見逃せないコレクションが2つ加わった。
まず紹介したいのが「クラシック ヴィンテージラリー ヒーリー」のコレクションだ。本作は1952年に誕生した英国の傑作ライトウェイトスポーツカー「オースチン・ヒーリー 3000 MKⅡ BN7」にオマージュをささげたもの。
42mm径のクロノグラフと36mm径の3針モデルの2タイプあるが、ともにソレイユ装飾の文字盤をメタリックブルーとして、さらにレッドの秒針をアクセントにしている。クラシックなレーシングウオッチの味わいを持ちながら、現代の装いにも、しっかり映えるスタイリッシュな仕上がりだ。
いずれも「オースチン・ヒーリー 3000 MKⅡ BN7」のミニチュアカーを同梱したスペシャルパッケージで販売。世界限定1888本で、日本では同店だけの限定展開となる。時計好きにはクルマ好きも多い。興味があるなら早めに手を打つのが賢明だろう。
スモールセコンド オートマチック
ビジネスからカジュアルまでデイリーに使える、シンプルなブレスレットウオッチがお好みなら、もうひとつの「クラシック インデックス スモールセコンド オートマチック」コレクションもおすすめだ。こちらは同店で国内先行販売となる。
程よく小ぶりな39mmのケースには、アイボリー、ダークグレイ、オリーブグリーンの3色の文字盤を用意。いずれも光沢を抑えたマットフィニッシュ仕上げが施され、トレンドのニュアンスカラーの趣も強めている。
ブレスレットは半円形のコマを連ねた5連タイプ。丹念なポリッシュ(外装研磨)仕上げにより、光の角度でキラキラときらめき、ドレス感も申し分ない。
このように、他では買えない特別なフレデリック・コンスタントの存在も「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」での時計購入体験を特別なものとしているのは間違いない。
10月24日(金)から11月24日(月・祝)まで、「フレデリック・コンスタント ブティック 東京」のオープン2周年を記念し、アニバーサリーフェアを開催。同店にて、フレデリック・コンスタントの時計を購入すると、購入金額に応じて、GINZA SIX レストラン&カフェチケットがプレゼントされる。
購入したばかりの時計を眺めながらの食事は、また格別なものだろう。フレデリック・コンスタントの時計に興味のある人は、この機会を逃さないようにしたい。
詳細はこちら▶LINE UP
クラシック パーペチュアルカレンダー
マニュファクチュール
- 自動巻き(自社ムーブメントFC-776)
- SS、40mm、アリゲーターストラップ
- 1,760,000円
- 自動巻き(自社ムーブメントFC-776)
- SS、40mm、アリゲーターストラップ
- 1,760,000円
- 自動巻き(自社ムーブメントFC-776)
- SS、40mm、アリゲーターストラップ
- 1,760,000円
※3モデルともに日本ではブティック東京での先行発売となります
クラシック ヴィンテージラリー ヒーリー
オートマチック FC-303HLBN3B6
- 自動巻き(FC-303)
- SS、36mm、牛革ストラップ
- 世界限定1888本
- 264,000円
クロノグラフ オートマチック FC-397HLBN5B6
- 自動巻き(FC-397)
- SS、42mm、牛革ストラップ
- 世界限定1888本
- 572,000円
※2モデルともに、日本ではブティック東京のみでの発売となります
クラシック インデックス
スモールセコンド オートマチック
- 自動巻き(FC-530)
- SS、39mm
- 247,500円
- 自動巻き(FC-530)
- SS、39mm
- 247,500円
- 自動巻き(FC-530)
- SS、39mm
- 247,500円
※3モデルともに日本ではブティック東京での先行発売となります
価格はすべて税込みです。
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