トランプ氏、機内で「合体バーガー」 共和党幹部が異様な食生活を証言 「試食したらひどい気分になった」

トランプ米大統領が2024年の大統領選の遊説中、飛行機内でマクドナルドのハンバーガー3種類を組み合わせて特製の「スーパーバーガー」を作って食べていたことが、共和党幹部の証言で明らかになった。トランプ氏のファストフード好きは知られているが、その異様な食生活の一端が新たに示された形だ。

トランプ氏の盟友である共和党全国委員会のジョー・グルーターズ委員長(79)が、ポッドキャスト番組で語ったもの。グルーターズ氏は、遊説中の飛行機内でトランプ氏が斬新な食事を作り上げるのを目撃したという。

遊説中に見た「最も面白い、あるいは予想外のこと」を問われたグルーターズ氏は、「大統領が食べる量とその内容」だと答えた。自身もそれを試食したものの、「24時間ひどい気分になった」と付け加えた。

グルーターズ氏によると、機内ではマクドナルドの熱いフライドポテトがトランプ氏を待っていた。「私の席にもフライドポテトがあったが、彼には搭乗するとすぐに手渡されていた」と語る。さらに、「その後、彼はフィレオフィッシュ、クォーターパウンダー、ビッグマックを持っていた。そして確か、そのうちの二つを組み合わせていた」と証言した。グルーターズ氏は「私はそのサンドイッチを二つ食べたが、24時間ひどい気分だった。でも、楽しんだのは事実だ」と述べた。

2020年に飛行機内でマクドナルドのファストフードを食べるトランプ氏 (Donald Trump/Instagram)

トランプ氏の不健康な食生活はかねて知られているが、今回の証言は、79歳という年齢にもかかわらず食欲旺盛である様子を改めて示すものだ。グルーターズ氏は「彼ほどの年齢の人物が、これだけのマクドナルドを日常的に食べて、どうして平気でいられるのか」と疑問を呈し、「彼はマクドナルドを愛している。マクドナルドは彼に金を払うべきだ」と語った。

マクドナルドのカロリー計算によると、この組み合わせは約2130キロカロリーに上り、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の1日あたりの推奨摂取量の136%に相当する。

トランプ氏の以前の注文内容は、元側近らが2017年に出版した著書でも明かされていた。それによると、一度に「ビッグマック2個、フィレオフィッシュ2個、チョコレートシェイク」を平らげていたという。今回の「合体バーガー」は、その進化形とみられる。同書はまた、トランプ氏の専用機には「マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、ピザ、そしてダイエットコークがあった」と記している。

トランプ氏のファストフード好きを示す逸話は他にもある。第1次政権時代には、ホワイトハウスに招いたエリートアスリートたちに、山のようなハンバーガーを振る舞った。また昨年末には、選挙活動の一環としてペンシルベニア州のマクドナルド店舗で働く姿を見せている。

(左から)イーロン・マスク氏、ドナルド・トランプ氏、息子のエリック氏、ロバート・ケネディ・ジュニア氏 (Donald Trump Jr/x)

一方で、この食生活の暴露は、ロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官が、ファストフード業界で使われる超加工食品を規制する計画から後退した数週間後のことだった。「米国を再び健康に(Make America Healthy Again)」と銘打った厚生省の取り組みは、超加工食品や農薬を対象としないことになり、その販売を制限する計画も示されていない。

ケネディ氏は、1月の上院での承認公聴会で「何かが米国民をむしばんでいる。その主な原因が、化学物質を多用した加工食品への転換であることは分かっている」と加工食品への懸念を表明していた。一方で同公聴会では、「誰からも食べ物を取り上げるつもりはない。もし私の上司(トランプ氏)のようにマクドナルドのチーズバーガーやダイエットコークが好きなら、手に入れられるようにすべきだ」