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トランプとのディールに成功し自信を深めるも…それでも中国経済が「失われた30年」をたどる納得の理由

ディールは成功したと言うが…

中国が米国との貿易戦争を有利に進める構図が明確になっている。

トランプ大統領は「中国に100%の追加関税をかける」と脅していたが、10月30日の習近平国家主席との会談後、習氏が合成麻薬フェンタニル対策を講じると約束したことを理由に「対中関税を10%引き下げる」と表明した。

口調は強気のトランプだが Photo by Gettyimages
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トランプ氏は「中国製のフェンタニル原料がメキシコやカナダを経由して米国に密輸されている」として中国製品に20%の追加関税を課した。これに対し、中国は「フェンタニルは米国の問題だ」と反論し、膠着状態が続いていた。

にもかかわらず、トランプ氏がフェンタニル関連の関税を20%から10%に引き下げたのは、中国からレアアース規制の延期や米国産大豆の大量購入などの譲歩を引き出すためだった。

トランプ氏はディールの成功を強調しているが、中国の予想外の反撃に面くらい、一時停戦を持ちかけざるを得なかったのが事の真相だ。

一方、中国は今回の勝利で「米国に負けない」との自信を深めていることだろう。世界生産の7割を握るレアアースが自信の源であることは言うまでもない。このため、「中国は米国が無理難題をふっかけてくるたびに、この最強兵器を使って要求を封じ込めようとするのではないか」との観測が出ている。

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