服従

年明けはMacBookProの設定をしたりしつつ、ウエルベックの『服従』を読み返していた。『服従』はウエルベックの作品のなかではそこまでピンと来なかったものなんですが、これで読み返すのは3度目くらい。 宗教がそれを保障してくれるかはどうかは別にして、一部のエリート達にその身分に応じた生活や性愛の保障だったりをしてくれるのであれば、それを断れる人はいないのではないかと思う。解説文は佐藤優ではない方が良かったと思う。ウエルベックの新作がそろそろ出ないだろうか。。。先日読んだエッセイ作ではポルノ出演を巡るトラブルで本人は疲弊しているようで、執筆活動はきちんとやれているのだろうか。。。

大学生の頃。第2次世界大戦の頃の歴史に少し興味を持って勉強をしていた。 その勉強をしている時に、ナチスドイツによる凄惨な出来事がなぜ起きたのか、それを心理学的に解明しようとする本が有名になった。 『服従の心理』 スタンレー・ミルグラム 著 河出書房新書 出版 今日、実家に帰って佐渡のお土産を渡しに行った。 その時、自分の部屋で少し時間を過ごした時に、この本を見つけたのだ。 当時、この本を読んで衝撃的だった。 人間は権威に対して従順になり、残忍な実験だったとしてもその命令に逆らうことは中々出来ない。 ナチスドイツで行われた残忍な実験の数々が、当時のドイツだから出来た訳ではななく、どのような場所、…

学校教育においては、先生の言うとおりにすることを学び、集団で行動することを学び、校則を守ることを学び、数十分から１時間以上の授業時間ずっと静かに座り続けることを学びます。 何も知らなければ、それは誰もがしている当り前のことと考えていましたが、組織を大切にし、自分より立場が上の人に服従し、人と違うことをしてはいけないと刷り込むためであり、他人のため周囲のために我慢をすること、自己犠牲が良いことだと刷り込むことが学校教育の目的なのだということです。 そのような刷り込みをすることによって、誰も幸せにならないようにできるだけでなく、３．１１のときにはそれが良い方向に働いたという側面があるのかもしれませ…

◯非暴力主義の論理 ジーン・シャープの論理は、次のようなものです。 支配者の政治的な力は、支配される者との相互関係に規定されている、 それゆえに民衆を抑圧する支配者は、長持ちしない。 「政治的な力の源は全て、民衆が政権を受け入れ、降伏し、従順することによっており、 また、社会の無数の人々や多くの機関の協力によって成り立っている。」 民衆の協力がなくなれば、支配する力の源が枯れていき、権力は消滅します。 労働者が働かず、官僚が指示を守らず、兵士や警官が命令に従わない、 そういうことが、同時に発生し、継続的に実行されると、 権力は、弱体化し崩壊するのです。 #非暴力主義 <民衆が政治の体制の変革に…

１．はじめに ２．内容 （１）服従のジレンマ （２）被害者との近接性 （３）条件の変更 （４）集団効果 （５）なぜ服従するのかの分析 （６）服従のプロセス 分析を実験に適用する （７）緊張と非服従 （８）エピローグ ３．教訓 服従の心理 (河出文庫) 作者:スタンレー ミルグラム 河出書房新社 Amazon １．はじめに 以前、同じ会社で働いていた先輩と偶然近所のスーパーで出会い、その後２人で飲みにいったときに紹介され購入しました。 本書では、以下のような実験が行われ、服従のメカニズムが解き明かされます。 学者が広告を出し、記憶実験に参加してくれる人を報酬付きで募集する 何も知らずに応募した被…

権威主義的パーソナリティとは、権威に盲目的に服従し、権威に反する者に対して攻撃的であるという性格傾向です。 権威主義的パーソナリティを示す特徴としては、以下のようなものが挙げられます。 権威や秩序を重視する権威に逆らうことを恐れる権威に反する者に対して攻撃的である同調圧力に弱い他者を排他的に見る傾向がある権威主義的パーソナリティは、1950年にドイツの心理学者であるテオドール・アドルフ・アドルノによって提唱されました。アドルノは、ナチズムの台頭を説明するために、権威主義的パーソナリティの概念を提唱しました。 アドルノは、権威主義的パーソナリティは、家庭、学校、教会などの権威的な環境で育った人々…

権威への服従原理（Principle of Authority）は、人々が権威的な人物や機関に対して服従し、その指示や命令に従う傾向を指します。この原理によれば、権威的な地位や役職を持つ人物が何かを言ったり指示したりすると、一般の人々はそれを信頼し、従う傾向があるとされています。 権威への服従原理は、社会心理学の分野で研究されています。人々は権威的な人物に対して信頼や尊敬を抱き、その人物が持つ知識や経験に基づいて意思決定を行ったり行動をとったりすることがあります。この原理は、組織内の上司や指導者、政治的な権威、専門家などさまざまな場面で働く可能性があります。 権威への服従原理は、社会的な秩序や…