日本政治

前回私は、現状の民主主義を、その機能から“選挙主義”という名前で定義し、その問題点を整理していった。 代表に相応しい人間が、候補者にいなかったら？ 現状の仕組みは、国民の意思を政治に反映する物になっているか？ 問題ある代表が選ばれたとき、静止する仕組みは機能しているか？ そもそも『国民が選んだ』を免罪符に、好き放題できるようになっていないか？ あらゆるレベルにおいて、現状の“選挙主義”は構造問題を抱えていた。 だが同時に、それがこれまでの社会において、一定の合理性を持っていたことも認めている。 政治権力に安全装置を付けると、それ自体が権力化してしまう、という際限のない問題が発生してしまう。 な…

高市早苗首相率いる高市内閣が2025年10月21日に発足し、官房副長官に尾﨑正直氏（58歳）が就任しました。 高知県知事を3期務め、地方創生で実績を残した尾﨑氏の抜擢は、「地方の視点を官邸に」という高市首相の意志を表しています。 💡 実は18年前の2006年にも、尾﨑氏は内閣官房副長官秘書官として官邸で働いていた経験があるんです。 「24時間365日働く官邸、このことが全く変わらないんだなとつくづく思います」という本人の言葉からは、過酷な官邸の仕事を知り尽くした上での覚悟が伝わってきます。 官房副長官は「出世の登竜門」とも呼ばれ、過去には安倍晋三元首相をはじめ5人が首相にまで上り詰めています。…

序章：雨の匂いと政治の節目 2000年代の記憶がよみがえる 高市政権の幕開けと静かな再編 暮らしに直結する政策の転換 防衛顧問の登場──竹中改革との類似 日米関係の変化と外交の余白 移民政策の矛盾──表向きと裏側の乖離 農業政策の危うさ──「食べることは生きること」 熱狂の構造を見抜くために 「希望の仮面」をかぶる熱狂 過去に繰り返された期待と失望のサイクル 記憶の力で立ち止まる 米国の本音と保守の装い 2016年トランプ氏の核武装発言──米国の本音を映す一幕 トランプ氏の核武装発言の真意 「トランプ支持」を装う保守派の狙い 表向きの友好と裏の駆け引き──日米関係の現在地 未解決の痛みと未来へ…

石破首相の辞任と総裁選のスケジュール 2025年9月 石破茂首相が辞任を表明し 自民党は10月4日実施見込みの総裁選に突入しました 有力候補は茂木敏充前外相 林芳正官房長官 小泉進次郎農相 高市早苗氏など 市場は円安や長期金利上昇で反応し 次期政権の経済運営に注目が集まっています 茂木敏充が勝ったら 安定第一で政策の急旋回は抑制 外交は米国との同盟重視 経済は物価対応と成長投資を両立する現実路線が中心 大規模な制度改編より実務での改善を積み上げるスタイル 期待できる効果 安心感による市場のボラティリティ低下 省庁連携のスピード向上 懸念点 新鮮味に欠け 改革待望論が再燃する可能性 林芳正が勝っ…

目次 世論調査の概要と衝撃の結果 若年層で自民党支持が低迷する理由 中年層の支持低迷と都市部での傾向 高齢者層の自民党支持と世代間格差 他党の支持率動向と政局の変化 石破内閣の支持率と課題 今後の日本政治に求められる改革 まとめ 世論調査の概要と衝撃の結果 2025年8月、時事通信が全国の18歳以上 2000人を対象に実施した最新の世論調査で、 自民党支持率は15.7％に続落し、 石破内閣での最低値を更新しました。 16％を下回るのは、岸田内閣時代の 2024年5月以来、1年3カ月ぶりです。 特に49歳以下の世代での支持率低下が 顕著で、18〜29歳で9.2％、 30歳代で4.8％、40歳代で…